2006年 03月 05日
『40 翼ふたたび』(石田衣良、講談社)
「40代」という作者と同世代への応援歌です。
少し甘いかなとも思いながら、同世代である僕には、ほろ苦くも身につまされて読み終えました。
例えば次のような言葉が心に残ります。
四十歳という年齢では、ほとんどの夢はかなうはずのない幻として、身体から自然に抜け落ちている。
まだ青春のさなかにある人間はいうかもしれない。夢も希望もない人生なんて生きる意味がない。だが、それが違うのである。ほんとうは自分のものではない夢や希望によって傷つけられている人間がいかに多いことか。本心では望んでいないものが得られない、そんなバカげた理由で不幸になっている者も、この世界には無数にいるのだ。
余計な荷物を全部捨ててしまっても、人生には残るものがある。それは気持ちよく晴れた空や、吹き寄せる風や、大切な人のひと言といった、ごくあたりまえのかんたんなことばかりだ。
40 翼ふたたび
石田 衣良 / 講談社
ISBN : 4062133008
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「40 翼ふたたび」 石田衣良 講談社 1,500円(税込) 石田衣良さんの新刊は、「4TEEN」ではなくて「forty」の物語。 タイトルが似てるので、もしかしたら「4TEEN」の4人組が40歳になった話? とか思いましたが、彼らとは関係ないのであしからず(あ、でも、この物語の 主人公も、「4TEEN」の4人組と一緒の月島在住なんだ、そういえば。) 実際に、石田さんに原稿を依頼した講談社の取締役が 「石田さん、14歳を書いて『4TEEN』なんだから、40歳の中年を書いて 『40』っ...... more
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最後の盛り上げ方とか、ベタだなーとか甘いかな、と
思いつつ、物語に引き込まれて読了しました。
事務所の女の子の一途さがかわいかった。