2009年 06月 30日
『神々の乱心』(松本清張)①
これはもし完成していれば間違いなく清張の代表作となっていたであろう作品だと思う。
この作品は、それまでの推理小説執筆の経験や「昭和史発掘」などの資料を駆使し、天皇制の深層に迫ろうとする大変スケールの大きい野心作であり、いわば昭和最大のタブーである「お濠の中の謎」を説き明かそうという若々しい情熱に満ちている。
「新興宗教と時代との関係」について踏み込んでいるという点では『1Q84』にも通じる。
2009年 06月 30日
ファン申請 |
||