2009年 09月 06日
『鷺と雪』と教文館
先日、直木賞を受賞した北村薫さんの『鷺と雪』の冒頭に、銀座の本屋「教文館」の事が出てきて嬉しくなった。
僕の仕事場は汐留にあるので、時々仕事帰りに散歩がてら銀座四丁目までぶらぶら歩き、立ち寄るのが、この教文館だから。
決して大きな本屋ではないけれど、品揃えが僕の趣味に合うせいか、好きな本に出会える確率が高い。
創業が1885年ということだから、押しも押されぬ老舗だ。
今日、映画を見に来て少し時間があったのでその聖書館の入口をゆっくり眺めていて、教文館の英語表記が「KYOBUNKWAN」になっているのに気がついた。
こんな所にも「時代」をしっかり残している点が、銀座といふ街の魅力の一つになっているなあ。
「鷺と雪」(北村薫) 文藝春秋「オール読物」掲載 齢60のミステリー作家北村薫の直木賞受賞作である。 解説などによれば、これは作者の2003年開始のベッキーさん三部作の最終編であるとのこと。 また、作者は当初から、昭和11年の二・二六事件を結末とする予定だったとのこと。 知らない。 そんな決まりごと知らない。 文学賞受賞作というものに、そんな、作者の決めごと なんか 関係あるのか? ただ、単独にその作品を読んで、評価するべきではないでしょうか。 主な登場人物は、 ...... more