2009年 12月 26日
50歳になるといふこと
信長の昔から「人間50年」というように、つい最近まで日本人の平均寿命は50歳だった。
あの、漱石も49歳で亡くなっている。
(それにしては、あの貫禄、あの作品たちの豊穣さはどうしたことか・・・)
医学の進歩によって、そして戦争が行われなくなって、日本人の平均寿命は戦後飛躍的に伸びた。
悦ばしいことではある。
しかし、一方で僕たちは、
「獲得した何十年という時間を果たして、自分たちの人生をより有意義にするために使う知恵を獲得しただろうか」
と思うとき、少し忸怩たる思いが残るのは何故だろうか。
ともあれ50歳を迎えた今年は、僕にとって病気のオールスターゲームのような年だった。
まずは1月に、いきなり腸閉塞で入院。
4月頃から不眠に悩まされて、とうとう6月は1ヶ月の自宅静養を命じられて、家事に専念した。
(この時実は僕の「家事力」は飛躍的にアップ(自分比200%)したのだが・・・)
その後体調も回復し、12月も残りわずかとなり、もうこのまま乗り切れるだろうと思っていた。
所が、この1ヶ月程遠方への出張が続き、日常業務も多忙を極める中、血圧が高めになってきていた。
平均して、上が150、下が100程度。
血圧の標準の基準値は、上が135、下が90以下といわれているから、明らかに高い。
会社の産業医に相談した所、
「君の場合は、高め安定という体質のようだから急激な変化がなければ心配ないでしょう」
といわれそのままの生活を続けていたけれど、12月22日夕刻に、突然フラフラとしてしまい、医務室で測ってもらった所、下の値が130近くなっていた。
これはいけないと紹介状を書いてもらい医者で降圧剤を処方してもらった。
薬を飲んだその日から血圧はすっかり下がり、調子も良いようだった。
「なんだ、早く薬を飲んでいればよかったのに」
なんて思っていたのが、間違いだった。
昨夜帰宅後に、これまた突然眩暈に襲われて立っていられなくなった。
そこで思い出したのが産業医さんの言葉。
「薬を飲むと確かに血圧は下がるけれども、急激に血圧を下げたことで、人によっては貧血に近い状態になることがあるから注意されたし。
あくまで生活習慣の改善で自然に血圧を下げるのが一番よろしい」
先生、おっしゃる通りでした。
昨日のあれは確かに貧血。
どうも検査の基準値というものはあまり鵜呑みにせずに、自分自身の標準値を認識しておいたほうが良いようだ。
50歳になるといふのは、こういうことに一つずつ気がついていくことかも知れない。
くれぐれも 気をつけてください 良いお年を(あとは年賀状で・・・)
ご無沙汰してます。そうなんです。この年になってくるといろいろありますなあ。