2010年 05月 04日
二回目の「権太楼噺爆笑十夜」
二日目に行き、どうしてももう一度足を運ばないと、後々後悔しそうだったので、昼から当日券を買うために並んだ。
やはり行ってよかった。
鼻から小菊姉さんのドドイツで江戸気分を満喫。
喜多ハ、歌之介(共に絶好調)に爆笑し、菊之丞の「元犬」を愉しむ。
小三治は二日と同じ「二人旅」。
枕も短めで最初は「?」と思ったけれど、後半は前回と別バージョンで、春風駘蕩たる味わい。
これはGWでもあり、爆笑タイプが続く今回の演者とのバランスをとるため軽目の噺で行こうとのことかな、とも感じた。
楽しかった。
扇遊(明るくてリズムがよく様子もいい。最近とみに好きになった)の端午の節句にちなんだ噺の後、いよいよお目当ての権太楼。
演目は「抜け雀」。
この噺は、志ん生、志ん朝のCDで聞いている好きな噺。
主人公の絵師の性格がクッキリとしているし、構成もラストもいい。
権太楼は宿屋の主人を愛嬌たっぷりに演じて爆笑を誘う。
一つのおかしみを繰り返す事で全体のテンポをあげていく権太楼の芸風がピタリとはまる。
権太楼の噺は、一見すると勢いがあるので、豪放磊落、太い筆で一気に描いたように見えるけれど、表情や細部の間合いまできっちり練り上げられた練達の藝だ。
権太楼はいまや円熟期に入ったよう。
大満足の鈴本での二日間でした。