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丸山眞男の願ったこと

この所、丸山眞男に関する本を少しずつ集めている。

何れも積ん読のままで、いつか読まれる事を待っている状態だけれど、最近刊行された中野雄による『丸山眞男 人生の対話』は、丸山に身近に接してきた著者により書かれた読みやすい本なので、この連休中読み続けている。

この本の中に丸山が晩年に至るまで願い続けていた事として、次のような言葉があった。

「主体性をもち、精神的にも独立した個人が、属している組織、業界などの壁を越え、共通言語を持つ知的共同体の一員として、一切の肩書きなしに、自分の姓名と発言、行動の内容だけで社会の中で屹立しうる人間になること、他人をも、そういう眼で見られる人間になること―更に、そういう人物が、たとえ一人でもいい、この国に増えること」

この思いは、まさに丸山眞男の著書の全ての底に流れる通奏低音なのだ。
及ばずながら、そして遅ればせながら、自身のこれからの人生の羅針盤にしたい言葉であります。
Commented by k_hankichi at 2010-07-19 15:09
厳しく身に迫るものがあります。主体性、精神的、独立、個人、知的共同体の一員、自分の姓名と発言、行動、屹立・・。maruさんは、及ばないということはない人です。。。
Commented by maru33340 at 2010-07-19 22:26
この言葉を手帖に書き写しました。日々、自分自身に言い聞かせるために。
Commented by saheizi-inokori at 2010-07-19 22:52
それは今にあっては世界に対する一種の諦観や絶望感を共有することかもしれないですね。残念ながら。
by maru33340 | 2010-07-19 09:43 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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