人気ブログランキング | 話題のタグを見る

シンボルスカという詩人に就いて

寡聞にしてノーベル文学賞を授賞したポーランドの女性詩人シンボルスカという名前を聞いたことはなかった。

今日から読みはじめた幅允孝(ブック・ディレクター)の『幅書店の88冊』という本で初めてその名前と作品を知った。

シンボルスカは「私は知らない」という言葉を自分に問いかける重要性を説く。

自分にとっての「私は知らない」をたくさん発見すること、それは何も宇宙や秘境を旅することではなく、街を歩いていて見かける些細な石ころなどをやたら注視したくなったとか、目の前にある沈丁花のつぼみが膨らんだとか、多分そんな視点が世の中を具体的にかえる最初の歩みになるとシンボルスカは言う。

それは随分小さな一歩のように思えるけれど、大股に見える幻影の一歩よりも、確実に力強い歩みだ。

そして、そんな「起きるに値する朝」を毎日繰り返して生きることが、世の中を実際に変える最小単位となるに違いない。
Commented by k_hankichi at 2011-06-24 06:51
風物への謙虚なる姿勢、もののあはれへの感覚、も入ってのものですね。もしかすると「わたしはとるに足らないもの」から始まることが大切なのですね。
Commented by maru33340 at 2011-06-24 07:31
秘訣は「日々の小さな悦びの積み重ね」にありそうです。
by maru33340 | 2011-06-23 22:56 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31