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2013年 02月 06日

画家須田国太郎のこと

前月京都を訪れた時、京都国立近代美術館で「須田国太郎展」を見た。

今、僕がいるアートハウスでも須田が第一回の個展に出品した作品を展示しているので、とても興味深かった。

普段展覧会に行く時には、まずざっと会場を眺めてから、改めて見たい絵に戻りじっくり眺めるのに、須田さんの展覧会は、一つ一つの絵に魅せられ立ち去りがたく、時間をかけてゆっくり見ることになった。

それまで、須田国太郎の絵については、「暗い絵」という印象を持っていたけれど、この展覧会を見ながら、暗いという印象は消え、むしろ深い色の底からうっすらとした光が染みでてくるように感じたけれど、今日杉本秀太郎の『京都夢幻記』という随筆を読んでいたら、こんな文章を見つけ、その印象の近さに驚いた。

「須田国太郎の絵は暗い、暗すぎると人はいう。だが、臙脂が策動し、この色から生じた海老茶の滲出している画面は、決して暗くもなければ陰気でもない。ひそかな臙脂の働きにしたがって奥のほうへ、深いほうへ近づけば近づくほどに、画面は向こうのほうから明るくなる。」

この言葉に付け加える事はない。

明日また須田さんの絵をもう一度見返してみようと思う。
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by maru33340 | 2013-02-06 20:33 | お勧めの本 | Trackback | Comments(5)
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Commented by k_hankichi at 2013-02-07 07:03
その、えんじ色の深みからくる何かを、心のなかに、しん、と投影してみたいです。音のない世界なのでしょうか、きっと。
Commented by maru33340 at 2013-02-07 07:14
是非現物に触れて下さいな。
3月24日まで公開中。
Commented by Ich at 2013-02-07 10:15 x
臙脂・・・、セザンヌの静物画などもその部類でしょうかしら。
Commented by maru33340 at 2013-02-07 12:29
確かにセザンヌを思わせる渋く美しい臙脂です。
ブラームスの室内楽のようでもあります。
Commented by KawazuKiyoshi at 2013-02-13 21:09
知りませんでした。
少し調べてみましょう。
今日もスマイル


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