2015年 06月 21日
東京クァルテットのベートーヴェンは
今日は久しぶりに終日休めるのでゆっくりと起きて、ゆるゆると音楽を聴いている。
ここ数日聴いているのは、東京クァルテットによるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集。
この演奏は実に優しく慰めに満ちた美しいベートーヴェン。
4人の演奏者は、疾走したり、闘ったり、挑発したりすることなく、互いに相手を尊重しながらそれぞれの音を良く聴き、ベートーヴェンの書いた深く慰めに満ちて思索的な音楽への敬意を音楽で表現する。
その響きはふくよかで柔らかく、聴く者を包み込むよう。
ここには確かな技術に裏付けられた音楽への愛情と信頼がある。
繰り返し聴きたい名盤です。
付記
僕が聴いているのは、彼らの結成20年を記念して世界各地で行われた演奏会と並行して、1989年から1992年にプリンストン大学リチャ-ドソン・ホールで録音された全集で、録音も素晴らしい。