この所シューベルトの音楽を聴き続けていたら、自分が深海の中をさ迷い歩いているような気持ちになり、夏バテもあって夜中に怖い夢を見て目覚めることが続いた。
少し水の上に出て深呼吸しなくちゃと思い、ふと思い立ち高橋悠治の弾くエリック・サティのアルバム(1976年)を入手し聴き始めた。
サティのアルバムは今まで何故か一枚も持っていなかった。
彼の音楽には感傷や激しい感情は無く、聴いていると砂時計からサラサラと白い砂粒が落ちるのを眺めている時のようにぽっかりと空白の時間が過ぎ去る。
今はこんな音楽を聴きながら頭を空っぽにする時間が必要なのかも知れない。