新・クラシック音楽と本さえあれば

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2018年 02月 14日 ( 1 )


2018年 02月 14日

冬の朝の『時間』

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冷たさが指先にまで染み透るように寒い朝、山の端が少し明るく染まるのを眺めながらふと吉田健一の作品『時間』の冒頭の文章を読み返したくなった。

「冬の朝が晴れていれば起きて木の枝の枯れ葉が朝日という水のように流れるものに洗われているのを見ているうちに時間がたっていく。どの位の時間がたつかというのではなくてただ確実にたっていくので長いのでも短いのでもなくてそれが時間というものなのである。」

何度も読んだ文章なのに読み返す度に「良いなあ」と思う。

この文章にはこの本の主題が全て現れていて、この一冊の長編評論はこの主題による変奏曲なのかも知れなくて今まで一度も最後まで読み通せたことはないのに、生涯で一番好きな本であり続けている。
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by maru33340 | 2018-02-14 06:55 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)