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カテゴリ:写真( 4 )


2010年 03月 14日

森村泰昌・なにものかへのレクイエム(東京都写真美術館)

以前からずっと見たかった写真展「森村泰昌・なにものかへのレクイエム」が東京都写真美術館で始まった。

写真美術館は好きな美術館なので今までにいくつかの写真展を見てきたけれど、今回の森村泰昌の展覧会は、ずば抜けて素晴らしいものだった。

あまりに語りたいことがありすぎて今はただ是非見に行って下さいとしか言うことが出来ない。

展覧会の詳細はコチラ

それでも少しだけ語ってみると・・・

今まで多くの女優や絵画上の女性像に扮してきた森村泰昌が、二十世紀を代表する男たちに扮しているだけでも、非常に興味深い上に、今回は、三島由紀夫、レーニン、チャップリン演じるヒトラー、チェ・ゲバラなどの政治的な人物を演じていて、とてもメッセージ性が強い作品になっている。

三島由紀夫の最後の市ヶ谷駐屯地での「檄」に仮託して、芸術上のメッセージを語る映像作品や、チャップリンの「独裁者」でのヒトラーの演説を演じながら現代社会の病理を語る作品、そして映画「硫黄島からの手紙」でも描かれた「作られた英雄」を描いた映像作品など、いずれもきわめて興味深く思考を誘う。

それらの作品に共通する「現代社会では、個人は巨大な目に見えない権力(ビッグファザー)に支配されている」というーマは、オーウェル⇒村上春樹⇒伊坂幸太郎と続く系譜にストレートにつながっている。
(しかし、もちろん、そこはあくまで芸術作品としての完成度とユーモアがあるのだけれど・・・)

森村泰昌はこの「レクイエム」によって、何を弔いどこへ行こうとしているのか。
そのことについては、まだ僕には答えはない。

これから、森村泰昌の写真とともに、その答えを探す旅に出なければならないのだろう。
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by maru33340 | 2010-03-14 16:11 | 写真 | Trackback | Comments(4)
2009年 11月 29日

セバスチャン・サルガドあるいは「人間の尊厳」について

東京都写真美術館に「セバスチャン・サルガド展」を見に出かけた。

いずれも素晴らしい写真に言葉を失った。

この人の写真には、どの写真にも人間存在に対する厳粛で深い思想が感じられる。

アフリカの内戦から逃げる人々、難民キャンプでの生活を撮りながら、それを外側から撮るのではなく、彼らの生活や内面に寄り添い、内側から捕らえる。

サルガドの写真に漂う「崇高さ」は、彼がアフリカの人々の存在の尊厳を常に感じているところから生まれるのだろう。

東京都写真美術館(恵比寿)12月13日まで。


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by maru33340 | 2009-11-29 18:37 | 写真 | Trackback | Comments(0)
2009年 09月 21日

恵比寿へ 写真美術館へ



昨日は気持ちの良い秋晴れ。

散歩変わりに恵比寿の写真美術館に出かけた。

運よく(かどうかわからないけれど)「恵比寿麦酒祭り」の開催中で、お昼時だったこともあり、写真を見る前にハーフ&ハーフビールを飲んでしまう。

少しほろ酔い気分で、コレクション展を眺めながら次回予告セバスチャン・サルガド展のリーフレットを見て、酔いが覚める。

セバスチャン・サルガドの写真には、原初的で神話的なアフリカの裸形の美が息づいている。
静かでありながら、力強く骨太なその写真は、見るものの心の奥底を揺さぶるような激しさがある。

10月24日から展示が始まるらしい。
是非見に行かなくては。

Africa

Mia Couto / Taschen America Llc


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by maru33340 | 2009-09-21 08:14 | 写真 | Trackback | Comments(0)
2008年 05月 25日

写真展2つ

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今日は、恵比寿ガーデンプレースの写真美術館で開催されている「森山大道展」へ。
大きな感銘を受けました。

森山大道の写真は、決して心地よかったり、普通に言う意味で美しかったりはしないけれど、一度その世界に引き込まれると目を離すことが出来ない。

この感銘がどこからくるのか、今は上手く言葉に出来ないけれど、ここには間違いなく「本物」が息づいている。

ミュージアムショップで、森山大道の写真集『犬の記憶』と『犬の記憶 終章』を購入。
しばらく森山大道の軌跡を追いかけたいと思います。

夜は、イタリヤの写真家ジャコメッリを辺見庸が語る日曜美術館を観る。
行き詰まる45分間。
このジャコメッリという写真家のことはつい最近知りましたが、生と死の狭間をフィルムに写しこむようなすごい写真家。

これからしばらく写真を追いかけていくことになりそうです。

犬の記憶 (河出文庫)
森山 大道 / / 河出書房新社
ISBN
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by maru33340 | 2008-05-25 21:38 | 写真 | Trackback | Comments(0)