カテゴリ:落語( 9 )


2011年 05月 02日

久しぶりの寄席

昨日は、本当に久しぶりに寄席に行った。

上野鈴本での権太楼噺爆笑十夜の初日は「らくだ」を演るというので、朝から当日券の列に並んだ。

「らくだ」という噺はあまり気持ちの良い噺じゃないけれども、演者の実力が大いに必要な大ネタだ。

権太楼は、大病をした人とは思えない熱演で、堪能した。

この日は、小三治も登場。

まくらで、
「あの事件以来、今まで大切なことだと思っていたことが、そうでもない、と思うようになった。この話をしていると一晩中かかる。」と語り、
「落語を聴いていて希望がわいてきたなんて言う人がいるけれど、本当かなあ。もしそうならその人はよっぽど普段悲惨な生活をしている人なんじゃないかなあ。」と笑わせ、
泥棒噺の「出来心」に入る。

これはとても面白かった。

寄席で小三治の滑稽噺を聴くのは久しぶりだけれど、やはり絶妙の間合いと表情がたまらなくおかしい。

久しぶりに心から笑い、心の奥のつかえが少しだけ取れたような心持ちがした。

やはりこんなときだからこそ、笑うこと、笑えることは大切だなあと思える一時だった。
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by maru33340 | 2011-05-02 08:33 | 落語 | Trackback | Comments(3)
2010年 05月 04日

二回目の「権太楼噺爆笑十夜」

今年の上野鈴本でのGW特別興業「権太楼噺爆笑十夜」は演者が大変充実している。

二日目に行き、どうしてももう一度足を運ばないと、後々後悔しそうだったので、昼から当日券を買うために並んだ。

やはり行ってよかった。

鼻から小菊姉さんのドドイツで江戸気分を満喫。
喜多ハ、歌之介(共に絶好調)に爆笑し、菊之丞の「元犬」を愉しむ。

小三治は二日と同じ「二人旅」。
枕も短めで最初は「?」と思ったけれど、後半は前回と別バージョンで、春風駘蕩たる味わい。
これはGWでもあり、爆笑タイプが続く今回の演者とのバランスをとるため軽目の噺で行こうとのことかな、とも感じた。
楽しかった。

扇遊(明るくてリズムがよく様子もいい。最近とみに好きになった)の端午の節句にちなんだ噺の後、いよいよお目当ての権太楼。

演目は「抜け雀」。
この噺は、志ん生、志ん朝のCDで聞いている好きな噺。
主人公の絵師の性格がクッキリとしているし、構成もラストもいい。

権太楼は宿屋の主人を愛嬌たっぷりに演じて爆笑を誘う。
一つのおかしみを繰り返す事で全体のテンポをあげていく権太楼の芸風がピタリとはまる。

権太楼の噺は、一見すると勢いがあるので、豪放磊落、太い筆で一気に描いたように見えるけれど、表情や細部の間合いまできっちり練り上げられた練達の藝だ。

権太楼はいまや円熟期に入ったよう。

大満足の鈴本での二日間でした。
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by maru33340 | 2010-05-04 21:59 | 落語 | Trackback | Comments(2)
2010年 05月 02日

GWは上野鈴本で

ここ数年、夏休みとGWは上野鈴本で権太楼を聞くことが休みの唯一最大のイベントになっている。
(後は殆ど自宅から半径1キロ圏内をぶらぶらして過ごす。)
今日は上天気に誘われ、少し早めに上野に到着し、不忍池あたりを散策して骨董市を冷やかしたり、ストリートパフォーマンスを眺めたりして、微かに連休気分を味わう。

さて今日の鈴本はメンバーも充実。
喜多ハ、歌之介、菊之丞、たい平とそれぞれ好きな噺家の藝を堪能。

小三治は、「二人旅」。少し疲れた感じだったのが気掛かりだけど…

小菊姉さんの粋曲と正楽の紙切りは安心して楽しめる。(紙切りのお題に、小学生位の女の子が「金明竹」とリクエストしたのは驚いた!)

トリの権太楼。
今日の演目は「不動坊」。これは権太楼の十八番。
愛嬌があり、スピードがある。
文句なしに楽しめました。
やはりGWは権太楼に限る。
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by maru33340 | 2010-05-02 23:30 | 落語 | Trackback | Comments(2)
2009年 10月 30日

追悼・円楽師匠

円楽師匠逝去の報を聞き、また一つの時代の終焉を感じる。
僕の円楽師匠体験は、確か中学生の頃テレビで見た「淀五郎」に始まる。

あの頃、夜遅く放送していた落語番組はとても贅沢な番組で、円生の「唐茄子屋政談」、志ん朝の
「佃島」等を聞いて、落語とはなんと深々とした面白い世界であることか、と毎回楽しみにしていた。

落語から、生きるという事の哀しむや喜び、話藝というものの凄さをあの頃知ったのは、とても贅沢で貴重な体験で、今の僕の人格のかなりの部分に影響を与えているように思う。

円楽師匠のご冥福をお祈りします。
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by maru33340 | 2009-10-30 21:22 | 落語 | Trackback | Comments(0)
2009年 01月 03日

上野鈴本初席

今日は上野鈴本の正月初席へ。

小三治のトリ(時そば。やはり一挙一動が面白い)。権太楼(確かに一回り小さくなったような…声は元気だけれどちょっと気になる)、さん喬(この人のおかみさんはやはり良い)、市馬(相変わらず良い声で気持ちがすかっとする)も出演。
ただ、新年の顔見世興業なのでしかたない所だけれどせっかくの顔ぶれなのでじっくり噺を聞きたかったなあ。
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by maru33340 | 2009-01-03 20:38 | 落語 | Trackback | Comments(3)
2007年 12月 01日

『落語はライブで聴こう』(八木忠栄)

この本の作者八木忠栄という人は、著者紹介を見ると、「現代詩手帖」編集長、銀座セゾン劇場総支配人をつとめた人で、現代詩花椿賞を受賞している詩人でもあるという。

途中までずっと演芸評論家かと思っていましたが、そうではなく、落語が好きでたまらない著者が、書きたくて書いた本と理解しました。

ここには、ベテランから中堅まで、今が旬の噺家のライブの記録が残されていて、しかも噺の手際の良いダイジェストも書いてくれてあり、読んでいると、その落語家の声や表情まで浮かんでくるよう。

とりあげられているのは、談志、小三治、円窓、三枝といったベテランから、権太楼、鶴瓶、志の輔、小朝、昇太、喬太郎、談春、正蔵、花緑などまさに今油が乗り切っている世代までの23人。
そのライブの記録だから大変贅沢で、また是非その会場に居たかったとうらやましい限り。

ともあれ、この1週間寝る前に少しずつ読み進み、まさに幸福な時間を過ごしました。

この本で、好きなエピソードをひとつ。

小三治がトリで登場する寄席で、仲入り前に扇橋が登場した。
この日の扇橋は珍しくまとまった噺をせず、トリで出る小三治について語りはじめた。

小三治のお父さんは校長先生で書が達者だった、小三治も筆を長めに持ってさらさらと良い字を書くとか、彼はあまり体が強くないなど、とりとめなく話して「出まかせ落語でした」と一礼して高座をおりた。

トリで小三治がまくらで、
「今上がる前にネタ帳を見たら、扇橋さんのに<小三治を頼む>とありました。どんな話しをしたんでしょうか?<小三治を頼む>って、これ遺言ですかね。
あたしに言わせれば<扇橋を頼む>ですよ。」
と笑わせた。

二人の信頼関係と表情まで思い浮かぶ、なんだか微笑ましいようなエピソードです。

いやはや、この『落語はライブで聴こう』、落語好きにはたまらない、とても良い本でした。

落語はライブで聴こう
八木 忠栄 / / 新書館
ISBN : 4403210864
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by maru33340 | 2007-12-01 23:02 | 落語 | Trackback | Comments(1)
2007年 10月 08日

『噺家パラダイス』(古今亭志ん輔)

8月の鈴本で古今亭志ん輔を聴いた。

耳に心地よい歌い調子が師匠の志ん朝を思わせ、ああこの人は本当に噺家らしい噺家だなあと感心した。
これからの古今亭をしょってたつ人であるとも思った。

その志ん輔の書いた『噺家パラダイス』を読了。
なかなかの文章家と見ました。
楽屋でのいろいろな噺家のスケッチもいいけれど、やはり師匠志ん朝を語った所がぐっときます。
それにしても、志ん朝についての本を読むたびに、つくづく「惜しい人を亡くしたなあ」という悔しさが、今でもこみ上げてきます。

噺家パラダイス―寄席雑記帖
古今亭 志ん輔 / / ビジネス社
ISBN : 4828413847
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by maru33340 | 2007-10-08 09:53 | 落語 | Trackback | Comments(3)
2007年 08月 18日

上野鈴本演芸場へ

昨日(8月17日)は友人と上野鈴本へ。
久しぶりの寄席。

学生の頃良く寄席に通い、その頃は、前半や色物がなんだか時間の無駄のように思えていたのですが、この年になると、その冗長な部分も含めて、「ゆるやかに流れる時間を楽しむのが寄席」であるとわかってきました。

トリの圓歌、志ん輔、喜多八(この人の独特の脱力芸は癖になります)らの落語も楽しめました。

やっぱり寄席は良いなあ。
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by maru33340 | 2007-08-18 18:32 | 落語 | Trackback | Comments(0)
2006年 02月 25日

志ん朝の「文七元結」

中野翠さんの『今夜も落語で眠りたい』を読んでいて、寝る前に落語のCDを聴きたくなり、昨夜は、志ん朝の「文七元結」を聴きかえしました。
やはり実に面白かった。
軽く伸びやかな声、調子、そして人情。
どれをとっても一級品です。
やはり落語は中野翠さんも書いているように
「一日の終わりに楽しむ最大最高の遺産」
であります。
実にいいなあ。
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by maru33340 | 2006-02-25 11:23 | 落語 | Trackback | Comments(0)