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2009年 10月 31日

鹿児島便り②

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鹿児島二日目は、せっかくここまで来たので、指宿まで足を延ばし一泊。

薩摩半島最南端の長崎鼻から種子島を望み(残念ながら見えなかったけれど)、池田湖にイッシーを見に行く。(当然、見えない)
指宿では「砂風呂」を初体験する。(熱くて10分が限度)

今朝は大隅半島を背景に昇る朝日を拝む。(写真)

この雄大な景色を毎日眺めていれば、
「そげん小さか事は、どうでんよか。」というおおらかな気分になってくるだろう。

鹿児島は命の洗濯が出来る、よかとこですたい。
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by maru33340 | 2009-10-31 07:58 | お勧めの本 | Trackback | Comments(5)
2009年 10月 30日

追悼・円楽師匠

円楽師匠逝去の報を聞き、また一つの時代の終焉を感じる。
僕の円楽師匠体験は、確か中学生の頃テレビで見た「淀五郎」に始まる。

あの頃、夜遅く放送していた落語番組はとても贅沢な番組で、円生の「唐茄子屋政談」、志ん朝の
「佃島」等を聞いて、落語とはなんと深々とした面白い世界であることか、と毎回楽しみにしていた。

落語から、生きるという事の哀しむや喜び、話藝というものの凄さをあの頃知ったのは、とても贅沢で貴重な体験で、今の僕の人格のかなりの部分に影響を与えているように思う。

円楽師匠のご冥福をお祈りします。
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by maru33340 | 2009-10-30 21:22 | 落語 | Trackback | Comments(0)
2009年 10月 30日

鹿児島便り①

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昨日から仕事で鹿児島に来ている。

ちょうど桜島をバスで走っている時に、桜島が噴煙をあげはじめ、初めて見るその雄大な姿に圧倒された。

鹿児島湾に沈む夕日(写真)も荘厳極まりない。

鹿児島弁は素朴で暖かく音楽的だが、かつて、現地の人間かどうかイントネーションで見分ける事が出来るように作られた言葉であると聞いて、薩摩藩の歴史に思いをはせた。

鹿児島は、時間の流れまで雄大な、スケールの大きな国で、日頃の生活の垢まで拭い去ってくれるようだ。
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by maru33340 | 2009-10-30 05:49 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2009年 10月 29日

オットー・クレンペラーの「峻厳」

この所、オットー・クレンペラーの演奏にはまっている。

その、病との戦いや事件に満ちた波瀾万丈というか、破天荒というかともかく壮絶な人生もまた興味がつきないけれど(詳しくは、是非Wikipedia等でご覧下さい)やはり演奏は他の誰とも違う全く独特のもの。

先日このブログでマーラーの交響曲7番については少し書いたけれど、あれは本当にクレンペラー演奏の凄さの極北。
思わず「この人、超やばくねー!」と声をあげたくなるほど。

マーラーでは他に「復活」「大地の歌」を聴き圧倒された。(次は名曲の交響曲9番を聴こう。)

今朝は、先日購入したベートーベンの第九を聴いた。

このライブ演奏は1950年代の録音で、クレンペラーが「超巨匠」になる少し前の演奏だけど、それでも十分に「巨匠」の演奏。

一楽章そして終楽章も素晴らしいのはもちろんだけれど、驚いたのは二楽章。

第九はあまりに聴き所が多いので、今まで二楽章はその通過地点位に思っていた自分を恥じた。

クレンペラーの演奏で聴くと、この楽章はまるで第七交響曲の終楽章のように、リズムの喜びに満ちた神々の踊りの音楽に聞こえる。
こんなにティンパニーが、(まるでティンパニー協奏曲のよう)に嬉しそうに全面に出ている演奏は、他に知らない。

やはり恐るべしクレンペラー。
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by maru33340 | 2009-10-29 07:21 | お勧めの本 | Trackback | Comments(1)
2009年 10月 25日

ジョナサン・ビスのモーツァルト

今日のN響アワーで、アメリカのピアニスト、ジョナサン・ビスによるモーツァルトピアノ協奏曲21番を聴く。

ビスは29歳の新進気鋭のピアニスト。

長身を、驚くほど低いピアノに屈み込むようにして演奏する姿は、少しグレン・グールドを思わせる。

タッチは軽やかで、鮮明。
独特の装飾音をちりばめながら、早いテンポで楽しそうに弾き、まるで音楽が今、目の前で生まれているように新鮮だ。
これからが楽しみなピアニストを発見しました。
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by maru33340 | 2009-10-25 21:43 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
2009年 10月 25日

『だりや荘』(井上荒野)

年下の友人から、この『だりや荘』という小説がなかなか良いですよ、と薦められた。

おそらく薦められなければ読む事はなかった作家だったけれど、彼の批評眼はいつも信用出来るものなので、早速読んでみた。


静謐で残酷な恋愛小説だった。

登場人物は少なく、激しい事件や感情は表面に出る事はない。
文章は簡潔で、余計な思い入れを排して、澄んだ涌き水を思わせる冷たい清らかさが心地良い。

話し手がいつのまにか入れ代わっている手法も、どこか夢の中の出来事のようなこの小説には効果的だ。

一見穏やかな日常生活が、本当は砂で出来た城のように脆くはかないものである事を全ての登場人物は知りながら、それに気付かないふりをして危うい均衡が成り立っている。

物語のラストで、その均衡は崩れ始めるけれど、おそらくまた何事もなかったように日常は繰り返されるのだろう。

この人の作品は、もう少し読んでみようと思います。
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by maru33340 | 2009-10-25 17:46 | お勧めの本 | Trackback | Comments(0)
2009年 10月 24日

『占領下日本の教訓』(保阪正康)

歴史にifはないかも知れないけれど、もし終戦後の日本の占領軍のトップがマッカーサーでなかったとしたら日本は今どんな国になっていただろうか?

昭和天皇の戦争責任はどうなったか、戦犯はどのように裁かれたのか、憲法や教育はどんな形になったのか…

この『占領下日本の教訓』は、そんな「もう一つの日本」の可能性も考えさせられる読みやすい歴史書だ。

この後は、1990年に吉田茂賞を受賞した名著、五百旗頭(いおきべ)真氏の『日米戦争と戦後日本』を読もう。
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by maru33340 | 2009-10-24 18:09 | お勧めの本 | Trackback | Comments(0)
2009年 10月 24日

ドラマ『不毛地帯』

録画しておいたドラマ『不毛地帯』を見た。

力作である。

シベリア抑留時代と帰国後の描写を上手く配置した導入部分は迫力も十分。

昭和30年代の町並みを再現しているCGはとてもよく出来ている。

雪のシベリアや戦闘機のテストシーンは、やはり映像ならではの強みがあり圧巻だ。

主人公壱岐正を演じる唐沢寿明は、少し若いけれど目力のある熱演。

千里役の小雪は、はかない陰りが美しく、大門社長役の原田芳雄 、兵藤役の竹野内豊、鮫島役の遠藤憲一など脇役も重厚で抜かりはない。

抑制の効いた音楽・映像も安心出来る。

これから半年間、壱岐正の戦いを見守る準備は整った。
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by maru33340 | 2009-10-24 16:38 | TV | Trackback | Comments(0)
2009年 10月 22日

「悦ばしい読書」

今日(10月22日)の夕刊に、長田弘さんのエッセイが掲載されていた。

この詩人の文章を、僕はほとんど無条件に信じるところがある。
「長田教」という教えがあるならば、僕はその一番弟子であると勝手に思っている。

この所その師匠の本を読んでいなかったので、今日のエッセイはとても嬉しかった。

「悦ばしい読書」と題されたそのエッセイの副題は「自分の時間で読み継ぐ」となっている。

そのタイトルだけで、師匠の言いたいことはほぼ理解でき、少し鼻の奥がつんとなり、泣きそうになってくる。

師曰く、

「読み方によって生き生きとしてくるのも、つまらなくなくなるのも、読書だ。読み通すのでなく、読みさす。読み切るのではなく、読み余す。読みぬくのでなく、読み継ぐ。読み解くのでなく、読みとどめる。そうして、開いたままの本を伏せて、あるいは閉じて積んで、自分の時間のかたわらに置く。」


本当に、「老子」や「聖書」や「菜根譚」といった古典は、何度も読み返しても、理解からは遠く、その都度新しく、それでいてどこか自分の心の奥底に何かが蓄積されている。

また、師はこうも語る。

「読書というのは、本を読むということだけではないのだ。本を自分の日々のなかに置いて、自分にとって必要な本の置き場所をつくる。そういう日々のあり方をすすんでもちこたえてゆくというのが読書なのだ。」


読み飛ばしていなかったか、「ああ、わかった」と簡単に思い込んでいなかったか、本に読まれてしまっていなかったか・・・思い返せば内心忸怩たるものがある。

久しぶりに目が覚めたような思いだ。
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by maru33340 | 2009-10-22 22:03 | お勧めの本 | Trackback | Comments(5)
2009年 10月 22日

『流星たちの宴』(白川道)

先日、久しぶりにテレビで「週刊ブックレビュー」を見て、作家白川道さんのインタビューを聞きながら、この風変わりな経歴を持った作家に少し興味を持ち、デビュー作の『流星たちの宴』を読んだ。
いくつかの会社を立ち上げ倒産。株やギャンブルで生計を立てていた事もあるという作者の経歴は、この作品にストレートに活かされていて、確かに臨場感と力に満ちた小説になっている。

主人公のニヒルで無頼な生きざまをダンディズムと感じるか、ただのキザな男と感じるかで、評価は二分されるだろう。
僕は最後まで、その二つの評価の真ん中にあったので、のめり込む事も、放り出すことも出来ないまま読了した。

しかし映画やドラマの原作にすれば、配役次第で非常に面白い作品になるのでは、と感じた。

例えば主人公雅之に大森南朋、ヒロイン理子に吉高由里子なんていう配役で映画化されれば、ちょっと見に行きたいな。
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by maru33340 | 2009-10-22 07:36 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)