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2010年 08月 31日

凶暴をもって凶暴を制す

八月ももう終わろうとするのに、凶暴な暑さは終わらない。

通勤途上せめてもの涼を取ろうと、ドビュッシーやラヴェルの音楽を聴いていたが、せいぜい路上の打ち水位の効果しかもたらさぬ。
(風情はあるけれど)

こうなったらもうやけだ。
ゲルギエフ指揮の凶暴な『春の祭典』を大音量で聴いて、凶暴な暑さに対抗することにした。

やはり、重く粘る弦と強打する打楽器が凄いぞ。
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by maru33340 | 2010-08-31 08:11 | お勧めの本 | Trackback | Comments(1)
2010年 08月 29日

『悪貨』(島田雅彦著、講談社)

松岡正剛氏が「千夜千冊」で推奨していた島田雅彦の小説『悪貨』を一気に読了した。

この小説では、通貨というもの、資本主義という制度の欺瞞が描かれる。

この人の小説を初めてちゃんと読んだけれど、スピード感溢れる文体にひかれた。

これは是非、ドラマ『ハゲタカ』を製作したスタッフによって映像化して欲しい作品だ。

配役は、強さと脆さを合わせ持ち、偽造通貨流通に関わる主人公の野々宮はやはりARATAだろう。

彼に惹かれていく女性警察官は松下奈穂ではどうか。

野々宮の師であり、資本主義体制を越えたコミュニティ集団を立ち上げる元経済学者は柄本明で。

ともあれ、エンターテイメントの形で描かれながら、この小説が我々に問い掛けているものは重たく深い。
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by maru33340 | 2010-08-29 14:42 | お勧めの本 | Trackback | Comments(1)
2010年 08月 28日

天の音楽としてのブルックナーのモテット集

この暑さには何人も太刀打ちできぬ。

この数日、喉・頭・胃が痛み、身体が怠い。
なんとか会社には行っているものの、軽い熱中症状態であろう。

今日は休日。

自宅に篭り、ソファーに横になりながら、昨日手に入れたブルックナーのモテット集(オイゲン・ヨッフム指揮バイエルン放送合唱団)を聴いている。

これは素晴らしい音楽だ。
もしこの暑さで天が裂け、神々の聴いている天上の音楽が聞こえたならば、こんな音楽が聞こえるのではないか。
そんな幻想に捕われる程、この音楽は至純で清聴な響きがする。

50年近く前の録音にも関わらず音響は素晴らしい。
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by maru33340 | 2010-08-28 16:04 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(4)
2010年 08月 27日

『だから演劇は面白い!』(北村明子著、小学館新書)

この本の著者である北村明子さんは、先日見た演劇『叔母との旅』をプロデュースした「シス・カンパニー」の代表。

普段演劇を見ない僕は寡聞にしてこの著者のことも「シス・カンパニー」のことも知らず、『叔母との旅』がとても面白かったので、軽い気持ちでこの本を読み始めた所、あんまり面白くて一晩で読了してしまった。

著者は女優として仕事をしながら、野田秀樹の「夢の遊眠社」のマネジメントを行い、その芝居の黒字化をはかり成功する。
その後、演劇プロデュース会社「シス・カンパニー」を立ち上げ、公演した芝居は全て黒字という。

この本には著者の仕事観、芝居観、役者観が率直に描かれていて興味が尽きない。

芝居をプロデュースするということはどういう事か、についてこの本で初めてわかった。
(むろん、この本を読めばプロデュースが出来るという意味ではないけれど)

著者の仕事に対する姿勢の真剣さ、厳しさからは学ぶ事は多く、会社のマネジメント研修の素材として活用も出来そうだ。

ともあれ、今後「シス・カンパニー」がプロデュースする芝居に注目だ。
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by maru33340 | 2010-08-27 08:30 | お勧めの本 | Trackback | Comments(1)
2010年 08月 26日

秋を待ちながら聴くバッハ

今年の残暑は激しい。

朝の通勤途上の公園でも、クマゼミがけたたましく鳴いている。

その下をリヒテルの弾くバッハ・イタリア協奏曲を聴きながら歩いた。

ちょうど軽快な1楽章が終わり、2楽章にさしかかる。

バッハの音楽の寂寥に触れながらクマゼミの合唱を聞いていると、その鳴き声が、やがて消え去る自らの命を惜しむコラールのように聞こえるのだ。

しかし、秋はまだこぬか。
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by maru33340 | 2010-08-26 07:03 | 日常 | Trackback | Comments(2)
2010年 08月 25日

忘却とは忘れ去ることなり

先日、出張に出かけるので、何か旅のお供にと、本棚を眺めていて、北村薫の『空飛ぶ馬』に眼が止まった。

二十数年前、初めてこの小説を読んで魅了されてから、少なくとも三度はこの本を読んでいる。

今回何度目かに読み返し、愕然とした。

「全く内容を覚えていない!」

今まで何度か読み返した本はそんなにはない。
それだけこの本が面白かったわけだ。

しかし、全く覚えていない。
覚えているのは「私と円紫さんの話である」という事位で、それなら読む前から知っている。

いやはや。

しかし、愕然としながら収穫はあった。

「まるで初めて読むように面白く読めた。」という事だ。

このシリーズは全て自宅にある。
秋が来るのを待ちながら、もう一番この作者の名人藝を楽しむことにしよう。
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by maru33340 | 2010-08-25 19:44 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
2010年 08月 22日

夏の終わりの《パルジファル》

いつかはワーグナーの楽劇を通して聴く時期がやってくるだろう、という予感は20代の頃からあった。

そしてそれはおそらく猛暑が終焉を迎えようとする、ある夏の終わりの季節だろうと漠然と感じていた。

どうも今年がその年のようであり、カラヤン指揮による《パルジファル》を聴き始めた所、渇いた砂に水が染み込むように音楽が心に染みてくるのだ。

この音楽はなんと静謐で神秘的な音楽であることか。

聴いていると、まだ見ぬドイツのほの暗い森と湖が眼前に広がり、今自分の居る場所を忘れそうになるのだ…
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by maru33340 | 2010-08-22 22:42 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
2010年 08月 22日

グレアム・グリーン原作の演劇『叔母との旅』

演劇を見る機会はあまりない。

しかし昨日は出演者に惹かれ、グレアム・グリーン原作の『叔母との旅』を見に、青山円形劇場に出かけた。
出演は、段田安則、高橋克美、浅野和之、鈴木浩介。
演出は松村武。

ストーリィは、以下のようなもの。
「 銀行の支店長を勤め上げ、50代半ばで静かな引退生活を送る独身男ヘンリー。ある日、母親の葬儀に不意に現れた叔母のオーガスタと50数年ぶりの対面を果たす。きまじめで実直を絵に描いたような生活を送る自分とは対象的に、奔放で波乱に充ちた人生を歩んできた叔母に誘われるまま、ヘンリーは共に旅に出ることになった。ロンドンからブライトンへ、そしてイタリア、トルコ、更に南米アルゼンチンからパラグアイへと旅は続き、ヘンリーはいつしか自分自身の生き方に改めて向き合うことになる…」

これは大変面白い芝居だった。
約20人の老若男女の人物を4人が演じる。
しかも主人公のヘンリーもまた4人が演じ分ける。

一つの台詞をリレーのように4人が繋いでいく冒頭から、そのスピードとスリルに魅了される。
円形劇場という形を活かし、登場人物は四方八方から登場し、語り消える。


物語の展開は早く、舞台には余計なセットがないので、登場人物の言葉と動きに集中することで、見る側にも想像力が必要とされる。
(この点、落語に似ている。)

演じるのは難しい芝居だと思うけれど、役者は皆上手い。

とくに、ヘンリーとオーガスタ叔母さんを演じる段田安則は、二人を瞬時に演じ分けるなど、尋常ではない芝居を要求さるるけれど、これを見事にクリアし、さすがだ。

これから芝居にはまり込みそうな予感がする。

いやはや。
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by maru33340 | 2010-08-22 09:08 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
2010年 08月 19日

高野山の霊気

昨日から研修で高野山に来ている。
例年に比べれば、こちらも随分暑いようだが、さすがに下界と比べれば日蔭は風が心地良い。

今朝は、奥之院まで往復二時間かけて散策。
さすがに朝の高野山には霊気が漂っているようだ。
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by maru33340 | 2010-08-19 09:00 | 日常 | Trackback | Comments(3)
2010年 08月 16日

17時東京発のぞみ新大阪行きでHighballを飲みながら、ポゴレリッチのバッハイギリス組曲を聴くこと=幸せ

これ以上の幸福はなかなかありますまい。
(これは個人の感想です)
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by maru33340 | 2010-08-16 17:07 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)