新・クラシック音楽と本さえあれば

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2016年 08月 30日

ドビュッシーの島々を訪ねて

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先日丸の内のMaruzenで本を探していて、フランスのピアニストのパスカル・ドゥヴァイヨンによる『ドビュッシーの島々-前奏曲を中心に-』という本が目に入り、帯の「さあ、乗船なさいますか?」という言葉に誘われ思わず乗船してしまった。

ドビュッシーの前奏曲を曲順ではなく11のキーワードにより分類し、楽譜を交えて詩的な言葉で解説したあまり類書にはない手法で書かれた本。

おそらくピアニストをターゲットとした本かと思うけれど、楽譜をほとんど読めない僕が読んでもとても興味深く、1曲の解説を読む毎に該当の曲を聴くという方法で数日かけて読了。

ドビュッシーが楽譜に込めた音楽革命への思いが朧気ながらわかりかけてきて、再びドビュッシーがマイブームになってきました。
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by maru33340 | 2016-08-30 19:50 | お勧めの本 | Trackback | Comments(6)
2016年 08月 14日

小雨降る朝に

立秋とは良く言ったもので、今週始めの暴力的な暑さを過ぎてこの二三日は少し過ごしやすく、今朝は昨夜から降り続く小雨も残り少しひんやりとしている。

昨日の昼間は赤トンボが飛び交う姿を見た。

毎年この時期になると

秋来ぬと目にはさやかに見えねども
風の音にぞおどろかれぬる
(藤原敏行)

という歌を思い出すのが常だけれど、今年もまた秋が隣までやってきている気配を感じる。
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by maru33340 | 2016-08-14 05:40 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)
2016年 08月 12日

朽ちたるものの美しさ

歳を重ねるに連れてオリンピックの中継を見ることが苦痛になってきている。

もちろん鍛えぬき、精進の果てにメダルをつかんだ勝者は美しいだろう。

しかし、勝った選手のガッツポーズより、負けて競技場を去る選手の後ろ姿の肩口の淋しさの方に美しさを感じてしまう自分がいる。

滅びゆくものに対する愛着は、日本では平安時代からあり『徒然草』にも書かれている。

「花は盛りに、月は隈なきものをのみ見るものかは」

「散りしおれたる庭などこそ見所多けれ」

「花の散り、月の傾くを慕うならひは」

(『徒然草』第137段)

こうした朽ちたるもの、名残を過ぎたものの美しさへの愛着は日本人独特の美意識で、それが食べ物でも戻り鰹や落ち鮎など盛りを過ぎたものを珍重する意識へとつながっているようだ…

 

 

 
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by maru33340 | 2016-08-12 19:59 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2016年 08月 10日

次第に明るむ夏空を眺めながらフォーレの歌曲を聴く

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日中は外出も危険な程激しい暑さで夜になっても気温は下がらないけれど、朝5時前の外気はさすがに少しだけ肌に涼しくて、暖かい飲み物を持ってベランダに出てひぐらしの鳴き交わす中、烏が二羽三羽と飛び立つのをぼんやり眺めていると次第に東の空が明るむのが見える。

最近は朝はこの時間に目覚めて音楽を聴いたり本を読んだりすることが多くて、それは一日の中でも大切な時間で、今朝はブログ知人の記事に触発されて無性にフォーレの音楽が聴きたくなり、久しぶりにスゼーとアメリングによる歌曲全集を聴き始めた。

フォーレの初期の歌曲の少し甘く息の長い旋律に身を委ねるように聴いていると身体の奥のしこりのようなものが少し溶けてくるような気がして、その感覚は少し吉田健一の文章を読んでいる時のたゆとうような感覚に似ている。
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by maru33340 | 2016-08-10 05:32 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)