新・クラシック音楽と本さえあれば

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2017年 08月 31日

半月、夏の終わりに

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昨夜、会社を出て微かに霞む半月が空の低い所にかかっているのを眺めながら「ああ、夏はもう終わるのだなあ」とふと思った。

日中はまだまだ厳しい暑さだけれど、日が暮れるのは日々早くなり、トンボは庭に飛び、秋の虫の声が日増しに高くなる。

そんな事を思っていたら突然ベートーヴェンのピアノソナタを聴きたくなり、今朝は仲道郁代の弾く「月光」を聴く。
仲道郁代のベートーヴェンはしっとりとそして深々としていて、聴いていると何か大きくて優しいものに包まれているような気がする。
少し官能的でもある。

明日はもう九月。
少し仕事の環境も変わることになった。
無理せず自然体でその変化を楽しみたいと思っています。

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by maru33340 | 2017-08-31 05:52 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2017年 08月 27日

拾い読みという秘かな楽しみ

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昨日の「日経新聞」の読書コラムで作家の星野智幸さんの「拾い読みって、じつは読書の秘かにして最大の楽しみだと思っている。適当にページをめくり、目に入った文章を読むだけで、もう陶酔してくる」という言葉を読んで、少し試したくなり本棚から適当に取り出した本のパッと開いたページを拾い読みしてみた。

面白かった。

読んだはずの本が全く違う顔を見せてくれ、ついつい先を読みたくなる。

今まで長い間「本は頭から読まなくては」という思い込みに囚われていたかも知れません。

写真はそうして昨日拾い読みした本。
あまりの脈絡のなさに我ながら呆れるけれど(^^;

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by maru33340 | 2017-08-27 06:12 | お勧めの本 | Trackback | Comments(5)
2017年 08月 26日

雲は秋色に染まり

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昨日の日中の厳しい暑さは夜中まで続きエアコンを消せなかったけれど、今朝は風が心地よい。

明け方明るくなってくる時間も次第に遅くなり夏の終わりの寂しさを感じる。

朝陽に染まる雲もすっかり秋色になってきた。
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by maru33340 | 2017-08-26 07:18 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2017年 08月 25日

トーマス・マンの亡命日記

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1933年1月30日、ナチ党党首のアドルフ・ヒトラーが政権についた。
同年3月15日トーマス・マンは改めて日記を書き始める。その時マンは58歳。日記はマンが80歳で亡くなる1955年まで書き続けられた。

彼はヒトラー政権を痛烈に批判し亡命生活を強いられ、戦後もアメリカにとどまり執筆や講演活動を続ける。

池内紀によるこのエッセイはトーマス・マンの日記のエッセンスから激動の時代とマン自身の姿を描き出し興味が尽きない。
時代との闘いぶりを縦軸に、常にダンディーだった彼が写真を撮られる事が大好きで周到な準備をして撮影に臨む姿などのエピソードも楽しい。
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by maru33340 | 2017-08-25 05:45 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2017年 08月 24日

どこまでも自然体なバッハ

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友人が残暑見舞いと言ってオーストラリアの未知のヴァイオリニストのリチャード・トネッティの弾くバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータを送ってくれた。

この曲から連想される緊張感とは無縁の自然体でリラックスした演奏。
テクニックをこれ見よがしに誇張するような無用なこわばりがなく耳に心地よく何時までも聴いていられるから、このCDが到着して以来朝な夕な繰り返し聴いて楽しんでいる。

少し骨太の渋い音色も味わい深く、熟練した老名優の演技を見ているような安心感がある。

日々の生活の中でいつも自然体でさりげなくいることはなかなか難しいけれど、我もまたかくありたいなあなどと思ったりします。
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by maru33340 | 2017-08-24 06:12 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2017年 08月 23日

夏のオリオン

昨夜、夜中(3時頃)に喉が乾き目覚める。

お茶を飲んでいると窓の外から秋の虫の鳴き声が聞こえベランダに出ると金星が赤く明るく(音が聴こえるような気がする程)瞬き、見上げれば満天の星空が広がっている。

東の空にはオリオン座も(あの真ん中の3つの星まで)くっきりと見えている…
ふと「そういえばオリオン座は冬の星座ではなかったか」と思い目をこすり見直してもくっきりと空に瞬いている。

少し調べてみるとオリオン座は夏でも夜明け前に見ることが出来るそう。

今朝は様々な階調の雲が空に広がる。

自然の持つ表情に癒される日々です。

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by maru33340 | 2017-08-23 06:23 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)
2017年 08月 22日

秋の気配に

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昼間はまだまだ暑いけれど朝晩は少し涼しく過ごしやすくなってきた。

今朝窓の外を見たら霧が立ち込めていた。

二十四節気ではあすから「処暑」。

古来この時期を境に夏の暑さが次第に和らぎ、虫の声や風に秋の気配が漂う季節とされている。

異常気象のようでありながら、まだ基本的な季節の移り変わりは保たれていると思うと少し心が安らぎます。
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by maru33340 | 2017-08-22 07:22 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2017年 08月 20日

拝啓、父上様

辻邦生と水村美笛の往復書簡を読んで以来、手紙という表現の持つ力を改めて思っています。

それを読んでくれる人がいること、伝えたい思いがあることには一方通行ではない心の交流があるからか、読んでいてとても心癒されるような気がします。

学生時代には友人と随分手紙のやり取りをしたけれど(今はメールがあるから手紙を書くということはほとんど無くなってしまったけれど)そこには「待つ時間」という失われてしまったとても大切なものがあり、こんな時代だからこそもう一度手紙の持つ「待つ時間」の力を思い出したいと思っています。

そんなことを思いながら、今僕が一番手紙を出したかった人に向けてこんな手紙を書いてみました。
(その人からは永遠に返信はこないのだけれど…)


拝啓、父上様

最近、心を離れぬ浮き世のしがらみに心煩わされていて眠れないままこの手紙を書いています。

お盆に大阪に帰った時以来お父さんのことをよく思い出します。

10年前の1月、突然の吐血でお父さんが入院したとの知らせを受け実家に戻った時に壁のカレンダーの木曜日の所に◯印がついていて、母に「この印は何?」と尋ねた所、それは父が毎週見るのを楽しみにしていたその年の1月に始まったばかりの二宮和也主演のドラマ『拝啓、父上様』の放送日で、見逃さないように印をしてあることを知りました。
几帳面なお父さんらしく印は3月の放送終了日までついていましたね。

僕もそのドラマを毎週とても楽しみに見ていて、残念ながらお父さんは入院中にはしばらくそのドラマを見ることは出来ないなあと漠然と思っていたけれど、まさかその時は1ヶ月後に旅立ってしまうなんて夢にも思いませんでした。

あのドラマの舞台になった神楽坂を訪ね歩いたこと、八千草薫と森光子の対峙するシーンの凄かったこと…もっともっとお父さんと話したかったです。

本当はあの時もっともっと手紙を書いていろんな事を話していれば…なんて今になって悔やんでも仕方ありませんね。

また、手紙を書きます。
では今夜はこのあたりで。

敏行
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by maru33340 | 2017-08-20 05:00 | お勧めの本 | Trackback | Comments(6)
2017年 08月 19日

『BILL EVANS TRIO WITH SYMPHONY ORCHESTRA』

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数多いビル・エヴァンスのアルバムの中でも、ショパン・バッハ・スクリャービン・フォーレなどのクラシック音楽をジャズにアレンジした曲を中心に、ビル・エヴァンス・トリオがオーケストラと共演したアルバム『BILL EVANS TRIO WITH SYMPHONY ORCHESTRA』は語られる事の少ないアルバムだ。

かくいう僕も30年以上ビル・エヴァンスの音楽を聴き続けてきたけれど、今回ふとした事から入手し初めて聴き始めた。

おそらく熱心なエヴァンスファンやジャズファンからは本道を外れたものと受け取られているのかも知れないけれど、夏の朝、リラックスした雰囲気のオーケストラアレンジをバックに耽美的で流麗で微かに哀しみを帯びたビル・エヴァンスのピアノを聴いていると、少し凝り固まった心と身体が緩んでいくよう。
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by maru33340 | 2017-08-19 11:45 | お勧めの本 | Trackback | Comments(5)
2017年 08月 17日

佐藤正午の小説『月の満ち欠け』のこと

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佐藤正午の小説はデビュー作の『永遠の1/2』を社会人になってすぐの1983年(34年も前!)に読んで感心しその後いくつかの作品を読んできた。

僕より年上のベテラン作家だから、今回の直木賞受賞には驚いてしまい何となく読むのを先送りにしてしまったけれど、ふと思い立ち昨日午後から受賞作の『月の満ち欠け』を読み始めついつい引き込まれてしまい夜通し読み明け方読了。

この作家のいくつかの作品に出てくる「人生の岐路における選択」というテーマに「生まれ変わり」という主題が絡む展開には賛否があるようだけれど、何よりその文章の持つ流れの良さと瑞々しく清潔な語り口に魅了された。

本を読み終え気がつけば窓の外からは秋の虫の鳴く声が微かに聞こえ、小説のラストの余韻も相まって夏の終わりの哀しみがそくそくと胸に迫ってくるよう。
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by maru33340 | 2017-08-17 05:52 | お勧めの本 | Trackback | Comments(5)