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桜咲く日を待ちながら…

今日は朝から柔らかい春の雨が降り続く。

東京に桜の開花宣言が出るのは間もなくだろうか。

昨日、3月24日は、僕が今の会社を卒業後にお手伝いさせていただく神保町の書房喫茶(ブックカフェ)「月花舎•ハリ書房」の内覧会。

四谷で長くジャズ喫茶「茶会記」を営んでいた経営者の繋がりを中心に、想像以上に多くの方にご来場いただき大盛況でした。

お店のオープンは4月上旬の予定。

神保町という場所の持つ歴史の厚みを感じながら、ゆっくり欲張ることなく、けれど志は高く、これからの文化やアート等の発信の「場」として色々な活動をしていければ…
と桜咲く日を待ちながら思いを新たにしたのでした。

どうぞよろしくお願いいたします。

「月花舎・ハリ書房」

住所:千代田区神田神保町3丁目5番地ニュー徳栄ビル1F



http://gekkasha.modalbeats.com


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# by maru33340 | 2024-03-25 16:51 | Trackback | Comments(4)

『隆明だもの』に就いて

先日、友人から借りたハルノ宵子による著書『隆明だもの』を読了した。


ハルノ宵子は漫画家で、戦後思想界の巨人である吉本隆明の長女。

妹は作家の吉本ばなな。

この本は、『吉本隆明全集』(晶文社)の月報に書かれた「娘の見た父吉本隆明」を巡るエッセイを中心にまとめたもの。


本の帯に「故人を讃えない、型破りな追悼録」と書かれているように、娘であるハルノ宵子の描く父隆明の姿は生々しくその視点はユーモラスではあるけれど辛辣だ。

しかし、その底には父への愛情が…と書きたくなるけれど、そんな甘いことはなくて、この家族には果たして「そこに愛はあるんか?」とつぶやきたくなるほどお互いを突き放している。


その視点は、決して「不適切」ではないけれど「不謹慎にもほどがある」とは言いたい位にストレートだ。


それでもこんな文章には吉本家の”真実”を感じるのです。


「吉本家は、薄氷を踏むような”家族”だった。父が10年に1度位荒れるのも、外的な要因に加えて、家がまた緊張と譲歩を強いられ、無条件に癒しをもたらす場ではなかった(父を癒したのは猫だけだ)。そのダブルパンチをくらい、耐え切れずに噴出したのだと思っている。でもそれは誰のせいでもない、過剰なまでに闇と孤独を抱えているのは、自分自身だからだ、吹きすさぶ氷雪に傷をさらしている時こそが、癒しだったからだ。父は生涯自分の孤独から、逃れられない人だったのだと思う」


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# by maru33340 | 2024-03-21 09:30 | Trackback | Comments(6)

『私家版•現在用語の基礎知識』

(スポーツ用語追加分より)


【ショウヘイ•シンドローム】


①どんなに好きな食べ物でも、毎日•朝昼晩と食べ続ければ、しまいには見ただけでお腹が一杯になってしまう現象。

(用例)「連日、どこのチャンネルをつけてもあの人の話題ばかりだから、さすがに━になってしまった」


【下剋上相撲】


①横綱、大関陣の成績が上がらない中、まだ髷も結えない位の(入幕後間もない)若手力士が優勝に絡んでくる本場所またはその取組みの事。

(用例)「昔から荒れる春場所というけれど、令和6年の春場所は━にもほどがある」


# by maru33340 | 2024-03-21 05:22 | Trackback | Comments(2)

少し前から、毎朝少しずつマイク・モラスキーの『ジャズピアノ』を読んでいる。

これは岩波書店から出ている、上下二冊の大作。
主に1920年代~60年代のジャスピアニストを系統的に論じている。
名盤ガイド、演奏家の伝記、文化史研究、文芸的エッセイなどの要素を含みながら、ジャズ特有の「音」や「演奏手法」を詳細に描いていてとても読みごたえがある。

僕はジャズについては、学生時代からビル・エヴァンスのアルバムを何枚か愛聴してきたくらいのいわば素人だから、所々技術的な説明はわからない所もある。

けれどもマイク・モラスキーの巧みな語り口に導かれてとても楽しく読める。

少しずつと書いたのは、この本では随所にそれぞれのピアニストの代表的演奏の紹介があり実際に聴きたくなりSpotifyやYouTubeで聴いて楽しんだりしてなかなか前に進まないから。

幸い今の僕には今は時間がたっぷりあるから先を急ぐことはない。。

ジャスピアノ歴史をたどる旅はまだ始まったばかり。
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今はレスター・ヤングとビリー・ホリデイの物語を読み、二人が共演した素晴らしい録画を見て泣きそうな気持になっているけれど、その話はまた機会があれば。

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# by maru33340 | 2024-03-16 07:01 | Trackback | Comments(6)

13年目の3.11のために


かつて8月15日が近づくと死者の魂の気配を感じて心が重たくなった。
2011年3月11日以降は、毎年3.11前後は気持ちが沈むようだ。

昨年から今年にかけては、昭和という時代を象徴するような有名人の訃報が続いた…

大江健三郎、坂本龍一、谷村新司、八代亜紀、小澤征爾…
最近では鳥山明とちびまる子ちゃん役の声優の訃報に接して言葉を失った……

それはもちろんこちらの年齢がそれなりの年齢になったからかも知れないけれど、それにしてもこんなに短期間に…という気持ちがぬぐえない…

今朝、友人から東京タワーで高峰秀子生誕100周年の展示があると連絡をもらい、ふと「昭和へのレクイエム」という言葉が思い浮かんだのは、間もなく42年間の会社員生活を卒業する僕の感傷だろうか…

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# by maru33340 | 2024-03-11 09:43 | Trackback | Comments(2)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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