拝啓 ドナルド・キーンさま
キーンさんが亡くなられて1年が経ちました。
月日の経つのは早いものですね。
そちらの暮らしはいかがでしょうか?
おそらく好きなオペラや義太夫を聴いたり、三島由紀夫さんや吉田健一さんと文学やら何やら語りあって楽しく過ごされているのではと思います。
日本は(そして世界も)今大変なことになっています。
新型コロナウイルスが大流行し世界中で多くの感染者や死者が出ているのです。
こんな時こそしっかりした国のリーダーが舵取りを誤らず人々に安心感を与える必要がありますが、この国のトップにいる人達は自分と自分の身の回りの人(なかには怪しい素性の人達もいます)を守ることだけに一生懸命で、見え透いた嘘や言い訳でいたずらに時間ばかり過ぎていきます。
この先どうなるかの不安感や閉塞感により、小さな憶測から生まれたデマが人々の生活を振り回しています。
今は外出もままならないので部屋にこもり、音楽を聴きながら本を読む時間が唯一の安らぎの時間です。
最近キーンさんの一周忌に合わせて、良い本が復刊されているので僕も入手しました。
この土日はゆっくりキーンさんの本を読みながら心を整えたいと思います。
今年の桜を安らかに愛でる日が来ることを祈っています。
それでは、また。