2009年 01月 06日
村上龍の提案
最近の日本の経済状況についてのマスコミの報道姿勢に僕はちょっと疑問を持っていたので、村上龍が、
「契約を切られる労働者の側からの報道が間違っているというわけではない」
としながらも、
「需要変動期に雇用調整を行うのは、経営者の恣意的な行動ではなく資本主義に組み込まれたシステムだから企業・経営者を悪役にすればそれで解決するというものではない。」
いう言葉には、ある種の新鮮さを感じる。
村上は、高度成長によって失われた「環境」と「家族・共同体などの親密で小規模な共同体」の回復が日本再生のために重要だと語る。
そして、「経済活動を根本で支えるのは、社会各層の「信頼」であり、「信頼」を生むためには、希望を持ちうるための将来的なビジョンが不可欠であると言う。
その具体化にはまだまだ課題は多いけれど、「希望のシナリオ」を語る姿勢に共感を感じます。
問題はそのように進めてきた枠組みがトータルとして思った効果をあげなかったことに尽きる。
新しい方向に向かって踏み出さなければ解決しないのに、今の経営者どもは、、やはり悪いと言わざるを得ないですよ。