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『白夜に紡ぐ』(志村ふくみ)

志村ふくみさんのこの新しい本の中に、小野元衛という画家の「朱の仏」という絵が載っている。
一目で心ひかれて、文章を読む前に何度も眺めていたけれど、どんなに眺めても見飽きる事がない。
この未知の画家は一体誰だろうとようやく文章を読み始めて、この画家が29歳で結核で夭折した、志村ふくみさんの兄だと知った。
その事は、この本の「兄の死」というエッセーに書かれていて、一読して胸がシンと静まりかえるような文章に打たれる。
志村ふくみさんはやはり当代で最も美しく痛切な文章を書く人ではあるまいか。
Commented by なほ at 2009-02-28 06:53 x
志村さんの本、読まれたのですね。
彼女の書くものはまるで美しい織物のようですね。
私もその魅力にとりつかれ何冊か読みました。
新著、私も読んでみようと思います。
なんだか「白夜」つながりで・・・・(笑)。
Commented by maru at 2009-02-28 23:03 x
なほ様
コメントありがとうございます。志村さんの文章は、詩的でありながら思索的、音楽のようであり絵画のようでもあるという、僕にとっては理想の文章です。
by maru33340 | 2009-02-27 23:29 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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