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歩かないで、映画『あるいてもあるいても』を見る

今日は久しぶりに夏が戻ってきたような暑い日になった。
午前中に少し本を整理し、午後から昨日借りてきた映画『あるいてもあるいても』を見る。

是枝監督の作品で、この映画も封切時に評判が良かったけれどタイミングを逸して見損ねていた。
物語は淡々と進む。
事件らしい事件は起こらない。
しかし最後まで静かな緊張感が持続するのは、この映画に登場する家族に、水難事故で亡くなった長男の記憶が深い傷となって刻まれているからだ。
樹木希林の演技が素晴らしい。
長男の水難事故の原因となった青年を毎年お盆の日に呼ぶ理由を阿部寛演じる次男に告げる場面。
お盆の夜、亡くなった長男が黄色い蝶となって戻ってきたと勘違いし錯乱する場面。
いずれも秘めた狂気を感じさせる鬼気迫るシーンだ。

お盆を前にした夏の午後に相応しい佳作でした。
Commented by saheizi-inokori at 2009-08-13 09:11
小説を読んで面白かったような記憶があります。
by maru33340 | 2009-08-12 17:21 | お勧めの本 | Trackback | Comments(1)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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