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クレンペラーのマーラー交響曲7番

学生時代にクレンペラーのマーラー交響曲7番を聴いてそのあまりに個性的なテンポに驚愕し、機会があればもう一度聴いてみたいと思っていた。
今月そのCDが12年振りに再発売され、早速購入。
今日聴き終えて、これは本当に凄い演奏であると改めて実感した。

第1楽章からして、異常に遅く暗く重い。
巨人が中欧の深い森の中を、足を引きずりながら一歩一歩歩いているようなテンポが、時々停止もする。
これは果たして音楽なのか、とさえ思う。

2楽章の深い美しさ、3楽章のスケルツォの不気味なテンポ、4楽章の思いがけない抒情的表現を経て、とうとう終楽章に至ると、何かの間違いではないかと思うほど遅いテンポでロンドが始まる。
その演奏は力強いのを通り越して、暴力的な程。

一般にマーラーのこの7番は、まとまりがなく聴き通しにくいと言われるけれど、このクレンペラーの演奏で聴くと、あっというまの99分が過ぎていく。

いやはや、恐るべしクレンペラー。

マーラー:交響曲第7番

クレンペラー(オットー) / EMIミュージック・ジャパン


by maru33340 | 2009-09-19 15:21 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(0)

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by maru33340
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