2011年 01月 25日
『彼女が演じた役〜原節子の戦後主演作を見て考える〜』(片岡義男著、中公文庫)
片岡義男はこの本で、その明晰な文章を駆使して、戦後の原節子の主演作を全て見た上で、何故紀子三部作が彼女の代表作であるのかを精緻に語る。
三部作以前の原節子の主演作六作は僕は未見だけれど、三部作以後の『東京暮色』『秋日和』は見たことがある。
確かにこの二作品は、小津監督自身の作品の自己模倣になっていて、もう一つ感心しなかった記憶がある。
片岡義男は紀子三部作の優れた点を具体的なシーンに則して語り興味はつきず、また三部作を見直したくなる。
これは本を読む事の楽しみにも満ちた素晴らしい本だ。
久しぶりに読んでみたいと思います。紹介ありがとう。
ご無沙汰してます。この本なかなか良いですよ。お薦めです。