2011年 02月 20日
『さもなければ夕焼けがこんなに美しいはずはない』(丸山健二著、求龍堂)
これは作庭をめぐるエッセイでありながら、実は芸術論であり深い知恵に満ちた人生論であり、下手な要約よりも、丸山自身の言葉の引用に勝るものは有るまい。
「本物の美は必然的に進化と深化の道をたどらなくてはならず、それを可能にするには飽くなき追求と地道な努力の積み重ね以外にあり得ない。美は無限であり、底無しであって、ために、ひとたびそこに足を踏み入れ、本道を歩むことの醍醐味を味わってしまった者は、二度と抜け出せない。」