2011年 02月 26日
映画『英国王のスピーチ』を見る
これはもう配役、ストーリー、音楽、映像どれをとっても非の打ち所のない素晴らしい作品だった。
幼少の頃からの迄音のため人前で話す事が出来ない王子ジョージが兄王のスキャンダルのため突然即位することになった。
スピーチ矯正のため専門家ライオネルの診療所に足を運ぶが、その治療はいかにも風変わりなものだった。
時代は第二次世界大戦前夜。
ドイツとの宣戦布告を前にイギリス国民は王の言葉を待ち望むが…
いかにもイギリスらしい渋いユーモアと王の威厳、全体を貫くヒューマニズム、新作にして既に古典の風格さえ漂う。
主演のコリン・ファースは突然の自身の即位に戸惑う王を見事に演じ、王のスピーチの指南役のジェフリー・ラッシュは堂々たる風格で映画を引き締める。
28日はいよいよアカデミー賞の発表。
果たして作品賞を授賞するのは古典的名作のこの『英国王のスピーチ』か、現代を描く『ソーシャルネットワーク』か?
楽しみになってきた。
渋い人間ドラマ(国王だってか弱いひとりの人間だ、という視点がいいですよね)が高く評価されたのは慶賀の至りです。