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2011年 09月 12日

『くじけな』

あの震災から半年後の昨日、かつて一緒に仕事をしたことのあった知人が40歳の若さで自らの命を絶った。

繊細で優しい好男子だった。

同じ日に、歌人枡野浩一の『くじけな』という詩を知った。

こんな詩である。

「くじけな」

くじけな
こころゆくまで
くじけな
せかいのまんなかで
くじけな
くじけな
くじけないでと
はげますあいのつよさに
くじけそうなときには
くじけな
くじけな
よし
くじけてよし
くじけたこころにしか
みえないものをみあげ
ほほえんでいればよし

(枡野浩一詩集『くじけな』より)

人は簡単に「がんばれ」とか「あきらめないで」とか「くじけないで」なんて他人を励ますけれど、時としてこれらの一見前向きな言葉が、人を傷つける武器になることを知るべきなのだろう。

生前の彼に、この「くじけな」という詩を教えてあげられれば、もしかすると少し心が楽になったのではないか、そんな風に思う。

どうか、彼に安らかな眠りを。
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by maru33340 | 2011-09-12 22:10 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
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Commented by k_hankichi at 2011-09-13 07:36
ご冥福をお祈りします。『くじけな』、とてもこころに響きました。
Commented by maru33340 at 2011-09-13 22:18
響きます。なかなか辛いです。


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