2012年 05月 09日
バレンボイムのマーラー
やはりあのジャックリーヌ・デュプレとの件が心にひっかかっているのかも知れない。
しかし、ピアニストとしてのバレンボイムには一目置いていて、彼の演奏するバッハの平均律は時折聴いている。
とても美しい、いい演奏だと思う。
昨夜、いつもTBしてくださる方のブログのご紹介を読み、彼の指揮するマーラー交響曲7番を聴いた。
これは、なかなか不思議な演奏で、今まで聴いたこともない音がたくさん聴こえる。
それはまるで森のざわめきのような音で、音楽以前の、自然の混沌とした響きがして、怪しい魑魅魍魎たちの夜会のようである。
良い演奏と言えるのかどうかは、今の所僕にはわからないけれども、面白いことは間違いない。
バレンボイムには、マーラー交響曲9番の録音もある。
この調子で演奏する9番は一体どうなるのかと、(怖いものみたさもあり)興味深深である。
マーツァルによる演奏は、長大な同曲をいささかも飽きさせることも、そして緊張感を強いることもなく、終始楽しく聴くことが可能である。... more