2012年 05月 14日
ワルターのマーラー交響曲9番、その透明なる世界
昨日は、あまりに内容空疎な映画を観てしまい自己嫌悪に陥った。
駄目だとわかっていながらそんな映画を選択してしまった自己の不明を恥じた。
ここはひとつ本物に触れることで自己回復をはからねばと聴き始めたのが、ワルター指揮によるマーラー交響曲9番。
ワルターのマーラー9番には、戦前のウイーンフィルとの鬼気迫る名演があり、こちらは学生時代に随分愛聴したけれど、昨夜は、ワルター85歳の時にコロンビア交響楽団を指揮した演奏を聴いた。
この曲は、最近購入したワルター指揮による「マーラー交響曲集」(7枚組)の中に収められている。
このワルター晩年のマーラー演奏は実に素晴らしい。
どこにも無理はなく、かと言って物足りないことはなく、良く歌い、随所にワルターらしい歌心があふれている。
やはり特筆すべきは終楽章の透明な美しさ。
まるで夢の中での出来事のように、青い空に透明な雲が消えていくような哀しみが漂う。
身をよじるような深い感情表現のマーラーも時に無性に聴きたくなるけれど、最近は次第にワルターやブーレーズ、ジンマンのような透明で静謐な演奏に心惹かれるようです。
hannkichiさんご出張のようで少し寂しいですね。
オットー・クレンペラーの魔笛探し出しました。
夕飯のとき、音楽は何が好き?ということが話題になり、ドイツ人は、バッハ、ブラームスを言及します。
シューベルトはオーストリアだとか、ということも平気で言われることもあるので、早めに自分のポリシーをはっきりさせたいと思う。。
いつもコメントありがとうございます。
そうであったか。