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北のバッハ

気候の変動のせいか、どうも体調がシャキッとしない。

こんな時は本を読んでも、もひとつ入り込めない。

こんな時は音楽、それもバッハだと思い至り、以前購入していたミカ・ウ゛ァユリネンというフィンランドのアコーディオン奏者によるバッハを聴きはじめた。
アコーディオンによる、何とも哀愁を帯びたバッハのシャコンヌを聴いていると、北欧のひなびた港町を一人歩いているような気分になる。

曇り空の下、うつきながら歩き、ふと顔をあげると鴎が一羽、風に煽られるようにゆらゆらと飛んでいる。

ちらほらと雪が降りはじめ、コートの襟を立て急ぎ、行きつけの裏町のスタンドバーに立ち寄り、強いウイスキーをあおる。

窓の外の灰色の猫と目が合うが、挨拶を送るとふっと姿を消した。

北の国の風景には、アコーディオンによるバッハが良く似合う。
Commented by k_hankichi at 2012-05-25 05:59
ヴァリユネンの手風琴からは、風景と哀愁が幻燈の絵を見るかのように、こぼれ落ちてきますね。
Commented by maru33340 at 2012-05-25 07:23
この人のアコーディオンにはなんともしみじみとした味わいがあるね。
Commented by Ich at 2012-05-25 12:00 x
もう最高!どうしても顔が緩んできてしまいます。
by maru33340 | 2012-05-24 23:22 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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