2013年 07月 23日
ナイジェル・ショート&テネブレ合唱団によるバッハのシャコンヌを聴く
昨夜夜中に目覚めて、ナイジェル・ショート&テネブレ合唱団によるバッハのシャコンヌを聴いた。
独奏ヴァイオリンと合唱によるバッハのシャコンヌは初めて聴いたけれど、どこか秘儀のように神秘的な響きで僕を魅了する。
テネプレという合唱団の名前は「暗闇」を意味している。
これは、復活祭の聖務で、夜明け前に行われる朝課で歌われる曲の名称で、朝課の最後に13本のロウソクを1本ずつ消していくことから取られたそう。
このアルバムでは、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番各ナンバーの間に、教会カンタータ第4番『キリストは死の縄目につながれたり』ほか、バッハのコラールを挿み込み、最後にシャコンヌが合唱付きで歌われる。
シャコンヌの後には、小編成でフォーレのレクィエム が歌われているけれど、この演奏が、限りなく静かで透明な祈りのような音楽になっている。
まるで一つの礼拝に自分が参列しているような気持になるこの美しいアルバムは、やはり夜更けの暗闇の中で聴きたい。