2013年 10月 15日
スマホがダウンして思ふこと
個人的な連絡手段はスマホに頼っていたから、これが繋がらないとなんだか無人島に一人取り残されたような寄る辺ない気持ちになる。
今日はたまたまシフトで休日だから、この後お店に修理に行くけれど、なんとなく足元がすうすうするような気分。
しかし、ふと思い返すと、ほんの20数年前までは携帯もパソコンもなく、連絡手段は、固定電話か手紙ぐらいしかなかったけれど、それはそれで今考えれば不自由だけれど、なんとかやっていたわけで、携帯やパソコンが普及して便利にはなったものの、果たして人の幸福の総量が増大したのかと考えると、少し複雑な気持ちになる。
さらに遡って電話がなかった時代は、連絡手段は、もう手紙か直接会いに行くしかないわけで、その頃と今とで格段にコミュニケーションの質が向上したかと考えると、それは果たしてどうかしらと思ってしまう。
つい最近友人が、僕が学生時代に彼とやりとりした手紙を見せてくれて、それはもう穴があったら入りたいくらいに恥ずかしい内容だけれど、もしその時代に携帯やパソコンがあったらおそらくそのやり取りは生まれたなかったわけで、では、もし携帯やパソコンがあれば同じような内容のやり取りをしたかと考えると、それはなかったように思う。
コミュニケーションの形は時代によって変化していくけれど、少なくとも「便利の量の増大=幸福の質の増大」という公式は成立しないのかも知れないなあ。
あとに残ることを意識してなかったにせよ文を書くときと絵文字入りのメールとでは覚悟も違います。
作家たちが速達のハガキとか電報で「今飲んでるからすぐ来い」と誘い合ったという噺も良いですね。
本当に。単なるノスタルジーではないと思ってます(^^;
自分と、そして相手の変化というものを秘かに想像しながらも、したためる。不安と期待がないまぜになる瞬間。
やはり大切なことは手紙でなければと、改めて感じました。