2015年 05月 01日
モザイク弦楽四重奏団のモーツアルトは
だから、自宅でモザイク弦楽四重奏団によるハイドン・セットを聴いた時は、最初は「あれれ」と戸惑った。
音楽が走らない、のだ。
古楽器による演奏ということもあるのか、噛んで含めるような語り口でテンポも緩やかでなかなか一曲が終わらない。
(良く聴いてみると、全ての繰返しを省略していないから演奏時間そのものが長かった。)
しかし何度か聴いていくうちに、次第にその穏やかで優しい語り口や自然なフレーズの受け渡しに魅了され始め、通勤の車でも聴きだしたら、どんどんその音楽の魅力にはまっていった。
それは名老優による独り語りのように、素朴で懐かしい雰囲気に満ち、いつまでも聴いていたい、その世界にひたっていたいという気持ちになる。
録音も良く、生涯の宝にしたい演奏になりました。
この演奏はおっかなくなくて、むしろアルバン・ベルクのモーツアルトのほうが、ギラギラしててうーんと怖い。