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朝のマタイ

東京に向かう朝一番の新幹線の中で、ヘレヴェッヘ指揮によるマタイ受難曲(1984年録音)を聴いている。

最近はこの演奏が気に入っていて、家でも繰り返し聴く。

古楽器による演奏で、テンポは早く、余計な感傷は廃したスッキリした演奏だけど、柔らかな情感に満ちたとても美しい響きが、まるで上質の陶磁器を見るような味わい。

独唱もコーラスも、イエスの受難を静かに受けとめ、声高になることなく、しかし深い共感を持って歌われる。

リヒターの峻厳、クレンペラーの孤高、レオンハルトの清潔とはまた違った、親しみがあり優しく聴くものの心に静かに寄りそうようなこの演奏は、聴き終えたとたんにもう一度聴き返したくなる魅力に満ちている。

日々の現実のなかで、何ともやりきれぬ苦い思いで胸が塞がるような夜は、この演奏に慰められ、また頭を上げて 歩き出さなくてはという気持ちになれるようだ。
Commented by およう at 2015-11-11 17:44 x
マル殿、またまた驚愕!よく聴いています^^ 今は1965年のオイゲン・ヨッフム指揮アムステルダム ロイヤル・コンセルトヘボーを主に聴いていますが・・・。終結コーラスが気に入ってしまって(^^♪
Commented by k_hankichi at 2015-11-11 18:42
ヘレヴェッへのマダイ、良さげなり。こちらはヨハネを聴きながら、みちのくに向かっています。アーノンクール盤。少し物足りない。
Commented by maru33340 at 2015-11-11 22:52
おようさん
良いですよね、ヘレヴェッヘ。
ヨッフムの演奏も好きです!
はんきちさん
アーノンクールという人の演奏は僕はちょっとわからぬタイプだす。何でやろなあ。
by maru33340 | 2015-11-11 07:43 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(3)

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by maru33340
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