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マーラー、バッハと出会う(2)

マーラーの交響曲五番のコラール風終楽章に対して、アルマ・マーラーが「聖歌風で退屈」と感想を述べた時、マーラーは「ブルックナーも同じことをやっている」と反論したらしい。
それに対して、アルマは、また「あなたはブルックナーとは違うわ」と言い返したそうだけれど、どうもここはアルマの方が正解のようだ。

どう聴いてもその終楽章は、もとからある木に、違う木を挿したしたような違和感が否めないから。

アルマによれば、その頃マーラーはカトリックに改宗し、その神秘性に過剰に傾倒していたそうな。

なるほど、交響曲五番のフィナーレの人生を肯定するかのような明るいコラールに、どうも無理があると感じる背景には、マーラーのカトリックへの改宗と(どこかに無理がある)傾倒が潜んでいそうな気配が濃厚になってきた。
(交響曲七番の最終楽章の唐突感もそう)

バッハやブルックナーは、紛れもなく生まれながらにして深い信仰を持ち、一生それを持ち続け音楽で自らの信仰を表現したけれど、マーラーのカトリック信仰には、どこかにユダヤ教からの改宗(強いられたとまでは言わないけれど)に伴うねじれのようなものを感じてしまうのだ。
Commented by k_hankichi at 2015-12-27 09:57
確かに、極めて素晴らしい陶酔のアダージョのあとだけに、ちょっとびっくりぽんや、という感じであるよなあ。
Commented by およう at 2015-12-27 10:46 x
う~ん、なるほど・・・
Commented by maru33340 at 2015-12-27 14:59
単なる推測でありますが(^^;
by maru33340 | 2015-12-27 07:17 | 未分類 | Trackback | Comments(3)

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by maru33340
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