2017年 09月 15日
君たちはどう生きるか?
そんなに真っ直ぐな瞳で「君たちはどう生きるか?」と問いかけられてもこちらは戸惑うばかりの生き方しかしていない大人になってしまったけれど、そんな僕の心をも貫く力がこの本にはあり、出張帰りの新幹線の中で一気に読了してしまった。
吉野源三郎の歴史的名著を80年の時を経て初めてマンガにしたこの本は、今を生きる僕らにも響く真っ正直な生き方を問いかけて止まない。
例えばこんな文章に僕はとても共感してしまう。
「君が何かしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、少しもゴマかしてはいけない。そうして、どういう場合に、どういう事について、どんな感じを受けたか、それをよく考えてみるのだ。
そうすると、ある時、ある場所で、君がある感動を受けたという、くりかえすことのないただ一度の経験の中に、その時だけにとどまらない意味のあることがわかってくる。それが、本当の君の思想というものだ。」
テオクレというものはない。