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ロシア的な、あまりにロシア的な

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先日読了したロシアのピアニスト、イリーナ・メジューエワの著書『ピアノの名曲』の中では、バッハやベートーヴェン、シューベルトの名曲について演奏者の立場から平明に丁寧に語られ、目から何枚もの鱗が落ちるような思いだったけれど、彼女がこの本で最も熱く語っているのはムソルグスキーの「展覧会の絵」について。

彼女は「ムソルグスキーはちょっとベートーヴェンに近い。倫理性というか、ある種の理想主義、精神主義みたいなものによって、死を乗り越えていく側面がある。(中略)死をも含めた肯定、全てがその中にある、といったスケールの大きさは、ロシア的だと思います」と語り「この曲の中にロシアの全てが凝縮されている」とまで言う。

そんな彼女の推奨するやはりロシアのピアニスト、ヴァレリー・アフェナシェフによる(ジャケットが怖い!)演奏を昨夜聴いて「なるほどこれはドストエフスキーにも匹敵するような精神的で巨大な音楽だ」と改めて実感した。

一生の内に何度も聴く音楽ではないかも知れないけれど、時にその深淵に触れる事は大切なことかも知れないなあ(^^;
Commented by k_hankichi at 2017-10-03 21:40
これが、あの盤だったのかあ。昔聴いていて、あまりにもおっかなくって、悪夢を観たから、強制的に記憶から消し去られていた。

怖いです。

((( ;゚Д゚)))

http://hankichi.exblog.jp/15637010/
Commented by maru33340 at 2017-10-04 07:39
確かに怖い。
しかし演奏内容は凄い。
メジューエワに導かれ再挑戦してみては?
ジャケットのことは忘れてさ(^^;
by maru33340 | 2017-10-03 06:57 | 未分類 | Trackback | Comments(2)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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