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2018年 05月 02日

ブダペスト弦楽四重奏団のドビュッシー・ラヴェル

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先日見た、NHKの「ファミリーヒストリー」という番組で坂本龍一を取り上げていて、彼が音楽家になるきっかけはブダペスト弦楽四重奏団の演奏するドビュッシー・ラヴェルの弦楽四重奏曲のアルバムを聴いたからだと知った。

ブダペスト弦楽四重奏団はベートーヴェンの弦楽四重奏曲のイメージが強いから「え、ドビュッシー・ラヴェルのアルバムがあったのか!」と驚き彼らが1957年に録音したドビュッシーとラヴェルの弦楽四重奏曲を収録したCDを入手した。

これは大変な名盤だった。

ドビュッシーは緊迫感のある密度の濃い演奏でムードに流されない構成力が素晴らしく、ラヴェルもまた知的で清潔でありながら艶やかな美しさに満ちている。

ブダペスト弦楽四重奏団は1917年から1969年にわたる(弦楽四重奏団としては異例とも言える)52年という長い期間にわたり活動した。

その理由の一端がライナーノーツに書かれていた。

彼らはリハーサルと公演を除いては個人に徹して別々に暮らしたから、演奏旅行に出る際でも同じ車に乗らなかった。
彼ら四人のお気に入りのマンハッタンのロシアン・ティールームで食事するときでも、めいめい別のテーブルに座った。
メンバーの1人いわく「われわれはリハーサルの時何でも話し合う―政治、人間性、世界情勢に至るまで、反面、われわれにはできるだけ離れていることが大切だ。それによって、われわれはまったく別個のパーソナリティを維持できるからだ。ホモジーニティー(同質・均質)とは音楽でもっとも悪いことだ」

この言葉には、彼らが長い活動期間を保った理由があると共に、そのベートーヴェン弦楽四重奏曲の演奏に聴くことができる、神秘的で高貴な精神性の秘密もまた垣間見ることができるようだ。
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by maru33340 | 2018-05-02 20:23 | お勧めの本 | Trackback | Comments(7)
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Commented by k_hankichi at 2018-05-03 05:18
おおーっ!あの番組観て、僕もこの音盤を探しました。

一昨日、神保町で見つけて思わず手が出たが、収録年を見て少し古かったので躊躇って、結局買わずにやり過ごしてしまっていた。
やはり買うべきだったなあ。
Commented by k_hankichi at 2018-05-03 05:20
追伸: 僕らにとってのドビュッシー&ラヴェルは、イタリアSQの演奏(疾走するせせらぎのような)だったから、それを聴き続けることで良いやな、と思ったのだった。
Commented by maru33340 at 2018-05-03 05:21
うん、名盤は見つけた時が買い時なりね。
お薦め!
Commented by k_hankichi at 2018-05-03 05:52
演奏家たちの生き様も、非常に興味深いなあ。そういう一個人同士として互いを尊重する、そして議論する仲は良いなあ。
Commented by maru33340 at 2018-05-03 09:28
イタリアSQの艶やかな歌に満ちたドビュッシー・ラヴェルはほんとに素晴らしい。
ブダペストSQはちょっとゴツゴツしてるけど深い知恵に満ちた思索的な演奏です。
Commented by Oyo- at 2018-05-05 11:55 x
何故か最近バッハかドビュッシーかラヴェルばかりを聴いています(*^_^*)
Commented by maru33340 at 2018-05-05 12:25
おようさん
me tooです(^^;


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