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2018年 05月 31日

ホロヴィッツの弾くスカルラッティは

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久しぶりにホロヴィッツの弾くスカルラッティのソナタを聴く。

学生の頃はその魅力に気づかなかったスカルラッティやラモーの音楽の面白さに目覚めたのは10年程前のこと。
確か小川洋子さんの小説『やさしい訴え』で語られていたラモーの音楽に興味を持ったから。

一見軽やかなその音楽に潜むどこか不穏で深い湖の底を覗きこむような深淵がふいに現れるのを感じてから、折に触れてその音楽を聴くようになった。

それはホロヴィッツがスカルラッティの音楽について語ったこんな言葉からも感じることが出来る。

「この音楽は、宮廷的なものから粗野なものまで、甘い優美さから苦い厳しさまでを含んでいる。その陽気さは、一抹の悲劇的な気分の低流のために一層激しいものになる。瞑想的なメランコリーを打ち破って、時折オペラ的な情熱の外交的な気分が押し出してくる」

スカルラッティの音楽の複雑な味わいをとても良く表現した言葉だし、彼の弾くスカルラッティはまさに上の言葉を体現しているようです。
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by maru33340 | 2018-05-31 06:59 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)
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Commented by k_hankichi at 2018-06-01 06:59
その陽気さは、一抹の悲劇的な気分の低流のために!
そうなんだ、それがあの淋しさの所以なのだね。
Commented by Oyo- at 2018-06-01 09:11 x
そのような聴き方はスカルラッティも本望でいらっしゃいましょうね^^ ホロヴィッツならではでしょうか(*^_^*)
Commented by maru33340 at 2018-06-01 12:38
はんきちさん
おようさん
ホロヴィッツさん考えてるなあ!
と実に感服しました。


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