2018年 06月 24日
様々なる「春の祭典」
先日入手したストラヴィンスキーの「春の祭典」10枚組BOXを一通り聴き終わった。
毎日毎晩取り付かれたように「春の祭典」を聴き続けて今は躍り終えたダンサーのようにクタクタだけど、実に楽しい経験でした。
それぞれ面白かったけど、特に印象的だったのはこの4枚。
◆ピエール・モントゥ―指揮ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(1940年録音)
・晩年の好好爺然とした風貌からは想像出来ない野性的な演奏。時にアンサンブルの乱れも気にせず暴走するエネルギッシュな演奏に度胆を抜かれた。
◆小澤征爾指揮シカゴ交響楽団(1968年録音)
・若き小澤征爾の恐れを知らない猪突猛進ぶりが楽しい。シカゴ交響楽団も「何もそこまで」と言いたくなるほど大音量を鳴らし(特に金管と打楽器たち)聴いていて元気になる。
◆ブーレーズ指揮ロンドン交響楽団(1972年録音)
・言わずと知れた名盤の誉れ高い演奏。細部までくっきりと音が聴こえ、リズムは正確で明晰な演奏は、色々な演奏を聴いた後にはとても新鮮。熱狂からは遠い所にあるけれどとても面白い。
◆マイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団(1996年録音)
・とにかくスポーティーでカッコいい演奏。若い世代が始めてハルサイを聴くならこの演奏を推薦したい一枚。音は洗練され切れ味鋭く美しく迫力も十分。
「春の祭典」。
汲めども尽きぬ魅力に満ちた音楽です。
ブーレーズ盤のジャケット、懐かしなあ。