白石一文の「今」

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友人の薦めで白石一文の新しい小説『一億円のさようなら』を読み始め、昨夜一気に読了した。

面白かった。

2000年に発表された『一瞬の光』に衝撃を受けて以来最初はしばらく発表される小説はほとんど読んでいたけど、いつからかあまり読まなくなっていた。

今回の『一億円のさようなら』は初期の思索的な作風にエンターテイメントの要素が加味され、そのバランスがとても良く作者の成熟を感じた。

作者は僕とほぼ同い年。
18年前の『一瞬の光』の頃は僕も40歳。その作品の悲観的なペシミズムとヒリヒリするような味わいに惹かれた。

今、60歳を前にして作者が人生をより肯定的にとらえようとする姿に共感出来た。

そして物語の後半の主要な舞台が、僕が二年間暮らした北陸の街の金沢で、主人公の行く場所や食べ物や酒のひとつひとつが手に取るようにわかり、物語を何倍にも楽しむことが出来て、読みながら無性に金沢を再訪し旨い肴と酒を心ゆくまで楽しみたいと強く強く思ったのでした。
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Commented by k_hankichi at 2018-08-07 07:30
初期の思索的姿勢が復活して良かったです。僕よりmaruさんのほうが、もっとよく分かるだろうな、と思っていました。金沢のことも含めて。
Commented by maru33340 at 2018-08-07 08:17
読んで良かった、と思いました。
君からの推薦がなければおそらく、読まなかったと思います。
色々と考えました。
ありがとう。
(どうも、久しぶりの秋風です)
Commented by Oyo- at 2018-08-07 08:36 x
わお~! 昨日ようやく手に入れました^^ 私もはんきちさんのお薦めがなければ求めなかった(表紙のデザインも)(^_^;)
Commented by maru33340 at 2018-08-07 20:47
おようさん
読了されましたら、是非感想をお聞きしたいと思います。
by maru33340 | 2018-08-07 06:43 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)

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