2019年 02月 24日
ドナルド・キーンさんを偲ぶ朝に
今朝、先日友人が「同じアルバムを2枚買ってしまったので」とくれたエッシェンバッハの演奏によるシューベルトのピアノソナタ21番の2楽章を聴いていた時、webのニュースでドナルド・キーンさんの逝去の報に接した。
シューベルトのピアノソナタが、奇しくもクラシック音楽を愛したキーンさんへの追悼の音楽になってしまった。
96歳とのこと。
僕は一昨年の11月、叔父さんに誘われ日本平ホテルまでキーンさんの対談を聞きに出かけた。
さすがに足元は少し覚束ないものの、記憶もはっきりとしてユーモアを交えて三島由紀夫や谷崎潤一郎の奥さんの松子さんのお話しを楽しそうに語る姿がまだ記憶に新しかったので(いつかこの日がやって来ると覚悟はしていたけれど)やはりショックです。
対談が始まる時には見えていなかった富士山が、対談終了後にロビーに出た時には眼前に綺麗に広がっていた驚きと共に、これからも大切な経験として忘れずにいたいと思います。
身近に聴かれたキーン氏のきっと最後の対談、貴重なお姿をご覧になられ羨ましいです。
一つの時代が確実に終わろうとしていますね。