2023年 01月 29日
「オスモ・ヴァンスカのシベリウスに驚愕する」
特に第一番の交響曲の魅力に改めて心を惹かれ、色々な演奏を聴き比べている。
まずは手元にあるアルバムをいくつか。
ベルグルンド指揮ヨーロッパ室内交響楽団による透明度の高い演奏は弱音が消え入りそうに儚く美しい。
爆音で有名なロジェストヴェンスキーの演奏はやはり管楽器の咆哮が半端なく凄い。
定番であるバルビローリやバーンスタインの演奏も彼らの熱くほとばしる想いがグイグイとこちらに迫ってくる。
そして、最近入手した『レコード芸術』のムック本「新時代の名曲名盤」には2000年以降の、僕には馴染みのない指揮者のアルバも数多く掲載されていて興味が尽きない。
特に感心したのはオスモ・ヴァンスカという1953年フィンランド生まれの指揮者がミネソタ交響楽団を指揮したシベリウス交響曲全集の中の交響曲第一番の演奏(2012年録音)。
この演奏はとても素晴らしい。
極めて早いテンポでキビキビと音楽が進みながら、突然テンポを落としまるで歌舞伎で見栄を切るような箇所があったりして面白いことこの上ない。
またシベリウスの民族的な要素もこの演奏では非常に感じることが出来て、とにかく最後まで耳を離せない素晴らしい演奏だ。
ヴァンスカは、他にもベートーヴェンやマーラーのアルバムも録音していて、いずれも非常に注目されているそう。
これから少しこの指揮者の演奏を追いかけていきたいと思います。
ヴァンスカは秘技をバカスカ発してくれそう。聴いてみたいなあ。
オスモ押されぬ名指揮者かな。