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追悼 加藤周一

加藤周一さんが亡くなられた。
僕にとってこの人はなんといっても『日本文学史序説』の人。読み返す度に発見がある、まさに高峰のような本。富永仲基や石田梅岩の事をこの本で初めて知り日本には大変な思想家がいたものだと感心し、文学史の中で彼らのような思想家にまで射程に入れる加藤周一さんの守備範囲の広さに舌をまいた。

個人的には一つの思い出がある。
加藤さんの『日本文学史序説補講』を読了し、あまりに面白かったので父に葉書を書いて一読を薦めた。その直後に父は突然吐血し入院した。一旦回復した父が最初に母に頼んだのは、『日本文学史序説補講』を読みたいので買ってきてくれという事だった…
その後容態が急変し一月経たない内に急逝し、この本を読む事はありませんでした。
あれから間もなく二年が経とうとしています…

加藤周一さんのご冥福をお祈りします。
Commented by saheizi-inokori at 2008-12-08 14:34
痛切な、しかし素晴らしい思い出ですね。
Commented by 古井戸 at 2009-01-12 08:29 x
加藤はおおいなる文人。多くの書物をのこしてくれた。書あるかぎり不滅です。
Commented by maru at 2009-01-12 17:05 x
古井戸様
コメントありがとうございます。「書あるかぎり不滅」まさにその通りですね。
Commented by anonymous at 2010-03-28 13:21 x
ふと辿り着きました。
知的好奇心が深いところから生じられていた御父様だったのですね。痛切な、しかし素晴らしい思い出だと私も思います。
by maru33340 | 2008-12-07 21:58 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)

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by maru33340
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