人気ブログランキング |

2010年 07月 23日 ( 2 )

『水晶万年筆』(吉田篤弘)

「水が笑う、とあの本にあった。
水が笑うことなどあるだろうか。毎朝決まって律義に水盤を眺めていたが、依然として水は微動だにしなかった。窓の外では間断なく雨が降って、それはやはり笑うというよりも、延々と続く昔語りのようだった。」

吉田篤弘の『水晶萬年筆』には、例えばこんな書き出しで始まる六つの静かで不思議な物語がおさめられていて、水のようにさらさらと心に染み込んでくるのだ。

気持ちのよい短編集だ。
by maru33340 | 2010-07-23 04:00 | お勧めの本 | Trackback | Comments(1)

眠れぬ夜の音楽

熱帯夜である。

まるでぬるま湯の中にいるように蒸し暑い。
夜中に何度も目覚めてしまう。

こんな夜はやはり古楽を聴きながら、草原を渡る風を想いたい。

『ひとときの音楽―バロックの美しい歌』での、波多野睦美の美しく慈しむような声は、優しく聴くものの心を包みこみ、心地よい木陰に誘う。

眼を閉じて、その木陰にまどろもう。
by maru33340 | 2010-07-23 03:38 | お勧めの本 | Trackback | Comments(0)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る