新・クラシック音楽と本さえあれば

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2018年 06月 24日

「窓は、世界への扉」

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この土日はひたすら部屋に引きこもり体調回復に努めた。

起きている時間はほとんどソファーに座り音楽を聴いたり本を読んだり(その大半は知らぬ間に眠っていたけれど…)しながらゆるゆると過ごし、ようやく熱も下がり喉の痛みも収まってきた。

気がつけばもう夕方だけど、まだ空は明るく青空も広がっている。
そして外を眺めながらふと気がついた。

「窓が汚れている。」と。

ふいに(『半分、青い』の秋風羽織の声で)

「窓は、世界への扉。そこが汚れていたら心も淀むんだ。窓を、磨け。」

という声が聞こえたような気がして、ガラスクリーナーで丁寧に部屋の窓の内と外を磨いたら、久しぶりに視界が広がり、心まで軽くなったような気がした。
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# by maru33340 | 2018-06-24 20:36 | お勧めの本 | Trackback | Comments(0)
2018年 06月 24日

様々なる「春の祭典」

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先日入手したストラヴィンスキーの「春の祭典」10枚組BOXを一通り聴き終わった。

毎日毎晩取り付かれたように「春の祭典」を聴き続けて今は躍り終えたダンサーのようにクタクタだけど、実に楽しい経験でした。
それぞれ面白かったけど、特に印象的だったのはこの4枚。

◆ピエール・モントゥ―指揮ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(1940年録音)
・晩年の好好爺然とした風貌からは想像出来ない野性的な演奏。時にアンサンブルの乱れも気にせず暴走するエネルギッシュな演奏に度胆を抜かれた。

◆小澤征爾指揮シカゴ交響楽団(1968年録音)
・若き小澤征爾の恐れを知らない猪突猛進ぶりが楽しい。シカゴ交響楽団も「何もそこまで」と言いたくなるほど大音量を鳴らし(特に金管と打楽器たち)聴いていて元気になる。

◆ブーレーズ指揮ロンドン交響楽団(1972年録音)
・言わずと知れた名盤の誉れ高い演奏。細部までくっきりと音が聴こえ、リズムは正確で明晰な演奏は、色々な演奏を聴いた後にはとても新鮮。熱狂からは遠い所にあるけれどとても面白い。

◆マイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団(1996年録音)
・とにかくスポーティーでカッコいい演奏。若い世代が始めてハルサイを聴くならこの演奏を推薦したい一枚。音は洗練され切れ味鋭く美しく迫力も十分。

「春の祭典」。
汲めども尽きぬ魅力に満ちた音楽です。
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# by maru33340 | 2018-06-24 07:54 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)
2018年 06月 23日

雨の日のフォーレは

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今朝は朝から雨。

この所の天候不順に身体がついていけず少し風邪気味なので、今日は部屋に引きこもり先日入手したフォーレの歌曲集を聴いている。

フォーレの歌曲とエラールのピアノの響きはしとしと降る雨の音ととても良く似合うようで、聴いていると身体の芯からリラックスしてくるのがわかる。

ただこのアルバムのライナーノーツはフランス語オンリーなので僕には情報が読めず…

フランス語の勉強を始めたいなあ、と思う朝です。
(まずは英語だけど…)
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# by maru33340 | 2018-06-23 12:34 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
2018年 06月 21日

フォーレの聴いた響きで

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フォーレの歌曲全集は学生時代以来(30年以上ずっと!)スゼーとアメリングによる演奏を聴いてきて「これさえあれば」と思っていたけれど、今月カナダの4人の若い歌手によるフォーレの歌曲全集(CD4枚組)が発売されたと知り入手した。

これはとても良いアルバムだった。

4人の歌手の声は何れも素直で美しく、また特筆すべきは使用しているピアノが1859年製のエラールで、まさに作曲者のフォーレが聴いていたであろうピアノの響きであること。

その響きは少しひなびた優しく懐かしい音色で、聴き進めるにつれフォーレの歌が木漏れ日を浴びたセピア色の記憶の彼方から聴こえてくるような気がしてくる。

このアルバムを昨夜遅く「少しだけ」と聴き始めたら、その響きのあまりの心地よさについついほぼ1枚分聴いてしまいました。
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# by maru33340 | 2018-06-21 06:43 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2018年 06月 19日

「そしてバッハに帰る」

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2011年3月。
あの東日本大震災の後、しばらくの間本も読めず音楽も聴けない時期が続いた。

何をしても心落ち着かず何日も呆然として時を過ごしていた後、ようやく心に沁みてきたのはバッハの音楽だった。

特にマタイ受難曲はそれまでも聴いてはいたけれど、あの時以降自分にとって本当に大切な音楽になった。
音楽には渇きひび割れかけた心を癒す力があるということを、あの時始めて身を持って知った気がする。

昨日の朝、大阪北部高槻を中心に震度6弱の地震があった。
その場所は僕が子どもの時期から中学の半ばまで過ごした場所で、今も母が一人で暮らしている。
幸い母とはすぐに連絡が着き無事が確認出来たけれど、家のガラスは何ヵ所か割れてしまったようだった。

一日を落ち着かない気持ちで過ごした夜「バッハが聴きたい」と強く思い、ピエール・ロラン・エマールの弾くバッハの平均律クラヴィーア曲集を聴き始めた。
その音楽は乾いた心に清冽な水が沁みいるように響き、やはり最後はバッハに帰ってくるのだと改めて思った。
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# by maru33340 | 2018-06-19 04:56 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)
2018年 06月 17日

「春の祭典」からの呼び声

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最近ストラヴィンスキーの「春の祭典」にとりつかれていて、1日に1回(時には2回)は聴かないと落ち着かないので、先日歴史的名盤を含む「春の祭典」BOXセット(10枚組)を入手。

このBOXには、初演者モントゥ―指揮による演奏(想像以上に野性的な味わい。不協和音もアンサンブルの乱れも気にせず暴れ馬のように暴走する)初め、1929年のストコフスキー指揮による録音(さすがに古色蒼然としているけど面白い)、ストラヴィンスキー自身による指揮の2種の録音、そして、オーマンディー、小澤征爾、ブーレーズ、バーンスタイン、サロネン、マイケル・ティルソン・トーマスによる録音となかなかのラインナップが収録されているから「これから楽しみだなあ」と思っていたら、今日6月17日(1882年)はストラヴィンスキーの誕生日だったと知った。

ストラヴィンスキーに呼ばれていたのかも知れません(^^;

そして、「春の祭典」初演時彼はまだ30歳だったと改めて認識し、またまたびっくりです(^^;
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# by maru33340 | 2018-06-17 21:32 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
2018年 06月 16日

『万引き家族』という聖なる光に満たされた映画について

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是枝監督の映画作品『万引き家族』を観た。

カンヌ映画祭でパルム・ドール賞を受賞してしまったので(例の僕の天邪鬼の虫が騒いて)観ようかどうか少し迷っていたけれど、ある方のフェイスブックの投稿を読み「これはどうしても観なくては」と思い返し早速今日の午前中映画館に出かけた。

観て良かった。

映画は最初は淡々と始まる。

(疑似)家族が住む家は狭く、人目を避けるように(避けなければならない理由があるから)奥まった立地にある。
部屋の中は乱雑で足の踏み場もなく、その食事シーンは貧しい。
しかしそこには不思議な幸福感がある。
(特に皆で海辺に出かけ遊ぶシーンの哀しみに満ちた美しさは例えようもない)

六人の登場人物は、演じているというよりこの映画の中の世界を生きているよう。

樹木希林の飄々とした中にあるしたたかさ、リリー・フランキーの卑屈な姿の中にある父性、安藤サクラのしどけなく崩れた姿に潜むラスト近くに現れる聖女の輝き。

松岡茉優は大人と子役をつなぐ位置にあり、時折垣間見える無限の包容力に癒やされる。
(ワンシーンだけ登場する池松壮亮の演技も印象的で、今『金閣寺』を映画化するなら寺を焼いた若い僧侶の役は間違いなく彼だろうと思った)

そして何より特筆すべきは子役二人の無垢な魂の表現。
二人が駄菓子屋へ向かいとぼとぼと歩くシーンは見ているだけで涙が出てきて、今もまだ脳裏を去らない。

この映画は、およそ社会の底辺の環境の中にありながらも失われない、人の心の中にある聖なる光への是枝監督のオマージュであり、カンヌ映画祭で世界中の映画人から高い評価を受けたことに納得できる作品だった。
(そうそう、細野晴臣の音楽が素晴らしい事もこの映画の成功の大きな要素であることも忘れてはいけない)


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# by maru33340 | 2018-06-16 20:04 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)
2018年 06月 16日

二つの金閣寺

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ブログ友のお薦めの『金閣寺の燃やし方』(酒井順子著)を読了した。

実に面白かった。

この本は、同じ昭和25年の金閣寺放火事件をテーマとして取り上げながら、全く異なる小説を書いた、三島由紀夫と水上勉の資質の違いに着目して(小説の現場や事件の現場にまで実際に足を伸ばして)丁寧に読みといていく。

酒井順子という著者を『負け犬の遠吠え』の人としてしか知らなかった僕はその不明を恥じた。

僕は三島の『金閣寺』しか読んだことはなかったけれど、この本を読了して水上による『金閣炎上』を無性に読みたくなった。
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# by maru33340 | 2018-06-16 06:34 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)
2018年 06月 15日

別の惑星の音楽としてのドビュッシー

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久しぶりにクラウディオ・アラウの弾くドビュッシーの「ベルガマスク組曲」を聴きたくなった。

アラウはドビュッシーの音楽の事を「別の惑星の音楽のようだ」と語っていて、確かにその極端に遅く一音一音を慈しむようなアラウのピアノの音を聴いていると、いつの間にか遠い宇宙の果てをさ迷っているような気持ちになる。

僕はこの演奏を聴いていると、何故か宮崎駿のアニメ映画『天空の城ラピュタ』のラスト近くに出てくる、ロボット兵が仲間の兵士の墓標に一輪の花を捧げるシーンを思い出し泣きそうになってきてしまうのだ。
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# by maru33340 | 2018-06-15 07:44 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)
2018年 06月 14日

鮮やかな空

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今朝。

鳥たちの鳴き交わす声で目が覚めベランダに出れば、外はひんやりと涼しく、鮮やかな朝焼けが空一面に広がっていた。

遠くに小さく富士山のシルエットも浮かぶ。
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# by maru33340 | 2018-06-14 04:35 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)