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歌の時代に

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音楽を聴いていると時折「マイブーム」の波が訪れる。

大学生の頃はマーラーがマイブームになり、朝晩マーラーの音楽三昧。
その後、シューマンやブラームスの時代を経てフランス音楽に目覚め、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレの音楽にはまった。
40代にはようやくバッハの時代が来る。

マイブームは曲や演奏形態の時もあり「春の祭典」ばかり聴く時期や、ベートーヴェンのピアノ・ソナタや弦楽四重奏曲を初期の作品から毎日順番に聴いたりした頃もあった。

そして今は「歌」の時代が来たようで、フォーレの歌曲全集やイギリスやスペインのルネサンス時代の歌曲、レハールの《メリー・ウィドウ》など時代や国を問わず人の声が心に沁みる。

昨夜銀座の山野楽器で見つけたラヴェルの歌曲《シェエラザード》(ジャネット・ベーカー歌、バルビローリ指揮フィルハーモニー管弦楽団による演奏)もまた、ラヴェルの「まだ見ぬものへの憧れ」が香り立つようで、聴いていると陶然とした心持ちに誘われる。

繊細でありながらドラティックなジャネット・ベーカーの歌声とそれを支えるバルビローリの音楽の優しさに満ちた演奏もまたこの夢見るように美しい歌曲にとてもふさわしい。
by maru33340 | 2019-05-21 05:44 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)

ジョン・エリオット・ガーディナーによるウィンナ・ワルツ

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先日神保町の「ササキレコード」で少し変わったアルバムはないかなと探していて、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮ウィーン・フィルの演奏による《メリー・ウィドウ》全曲と《ウィーンの夜会》というウィーンの作曲家の舞踏曲をテーマに選んだ曲を収録したアルバムを見つけた。

ガーディナーといえば僕にはバッハの指揮者というイメージしかなかったから、ウィーン・フィルとの共演によるオペレッタとワルツの組み合わせにはちょっと驚いたけど、何となく気になり入手し、今朝部屋の片付けをしながら聴き始め更にびっくり。

良いのです、とても。

いかにもガーディナーらしい切きびきびとしたリズムも心地良く、それでいてウィーンの音楽特有のしなやかな味わいにも欠けていない。

正月以外にウィンナ・ワルツを聴きたいと思ったことはなかったけれど、ガーディナーによるワルツなら一年中聴きたくなりそうです。
by maru33340 | 2019-05-18 10:10 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)

卒業の記念に

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還暦&卒業記念として、このブログの約1年分の投稿を元に自費出版で本を作成することにしました。

本文はほぼ校了間近。

今回の本を作るにあたり表紙の絵を(大変厚かましくも)版画家の柄澤齊さんにお願いしました。

柄澤さんは日本の木口木版画の第一人者で、僕が仕事をしていた資生堂アートハウスでもその作品を収蔵しており、初めてその版画作品を拝見して以来ファンになり、何度か個展にもお邪魔しました。

柄澤さんは本の装丁の仕事もされていて「いつか自分が本を出すような機会があったら柄澤さんに絵を書いていただければ…」と夢を描いていたのですが、今回の本を出すにあたり思いきって絵を描いていただくことをお願いした所、快く引き受けていただきました。

(実は柄澤さんは三島由紀夫全集や辻邦夫さんの本の挿画のお仕事もされていて、一介の会社員である僕の卒業記念の本のお仕事をお願いすることは厚かましいにも程があるのですが…)

先月、柄澤さんの個展に伺った際に、今回の本のタイトルを『クラシック音楽と本さえあれば』と決め「表紙には出来れば「本を読む若い頃(写真の頃)のグレン・グールド」をテーマに肖像画を書いていただけますか?」とお願いしました。

そして昨日、その絵が届きました。

繊細で知的でありながら、子どものように純粋な表情で読書を楽しんでいるグレン・グールドの横顔を描いたとても素敵な絵です。

本は6月初旬には完成の予定です。

完成の暁には(本文はさておき)是非柄澤さんの絵をご覧いただければと思います。
by maru33340 | 2019-05-13 08:02 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

やはり野に置け蓮華草

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昨日、京都への旅の最終日の午前中、京都国立近代美術館で河井寛次郎の作品を見ながら、河井寛次郎記念館で見た時にはとても好ましく思えた寛次郎の作品が美術館ではどこか寒々しく見えて、それは何故だったのだろうと京都からの帰りの新幹線の中であれこれと想いを巡らせた。

一つには照明の問題があると思う。

これは東京国立近代美術館で安田靫彦の日本画を見た時にも感じたのだけれど、LED照明にさらされた安田作品は、隅々までくっきりと見えるけれど、どこら寒々しく思えてしまった。

安田靫彦がどのような環境で作品を描き、どんな場所で作品を見てもらいたいと思っていたかはわからないからこれは想像で言うしかないけれど、おそらく少し翳りのある日本家屋の部屋で見る時に一番美しく
映るように描いたのではと思う。

同じように、河井寛次郎記念館はそこで実際に寛次郎が作品を作り暮らし眺めた場所だから、そこで寛次郎自身が見て美しいと思っていたはずで、やはり美術館のLED照明の下ではどこか白々しく、見ていて違和感を感じてしまったのかも知れない。

もう一つの理由は作品の数だろうか。

昨日、寛次郎の初期から晩年の作品まで数多くの作品が並んでいるのを見ながら「人が一度に見続けて美しいと感じることが出来る作品数には限度があるのかも知れない」と感じた。
どんなに美味しい食べ物でも食べ続ければいつかは嫌になってしまうように、人の視力や聴力にも一度に許容出来る限度というものがあって、それを超えてしまえばいつかは(どんなに素晴らしい作品であろうとも)見ることや聴くことが苦痛になってしまうのかも知れない。

もちろん作品は作られた場所でしか美しく映らないということではないけれど(そんなことを言ったら美術館で作品を見ることは出来ないから)、少なくとも作品毎に見るのにふさわしい環境や数というものがあるのかも知れない、などと思う朝です。
by maru33340 | 2019-05-06 06:34 | お勧めの本 | Trackback | Comments(6)

令和元年の聴き初めはバッハで

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令和元年の聴き初めはバッハの「ロ短調ミサ曲」で。

この曲には、厳粛な祈りと祝祭感が見事に共存していて今日という日にふさわしいよう。
ここには深い悲哀からはじけるような悦びまでいわばバッハの全てがあり、聴き返す度に音楽を聴くことの悦びに満たされる。

演奏はトーマス・ヘンゲルブロック指揮、バルタザール=ノイマン合唱団、フライブルク・バロック・オーケストラ(1996年録音)で。
管弦楽と合唱の透明で柔らかい響きがとても美しい。
by maru33340 | 2019-05-01 07:52 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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