新・クラシック音楽と本さえあれば

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2007年 03月 17日

『カラヤンとフルトヴェングラー』(中川右介)

今日は終日『カラヤンとフルトヴェングラー』を読み続け、一気に読了しました。
この本の帯にあるようにまさに、
「最も美しい音楽をめぐる、最も醜い権力と野望の物語」
であり、その時代背景をコンパクトに取り入れながら一気に読ませてくれます。

政治的にあまりに無防備で、闘病を拒むような形で「実質的な自殺」とさえ呼ばれるフルトヴェングラーの最後、権謀術数をつくしながら終生フルトヴェングラーの亡霊から逃れることが出来なかったカラヤン・・・
果たして一人の指揮者として本当に幸福だったのはどちらだったのか・・・
いろいろな事を考えさせてくれます。
時折登場するブルーノ・ワルターの大人としての行動・発言が、この野望と挫折に満ちた愛憎劇の中で一服の清涼剤のようであり、ワルターこそが「幸福な指揮者」であったのかも知れないと感じたりします。


カラヤンとフルトヴェングラー
中川 右介 / / 幻冬舎
ISBN : 4344980212
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# by maru33340 | 2007-03-17 16:49 | お勧めの本 | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 17日

四月から金沢に転勤に

会社の組織変更に伴い四月から金沢に転勤する事になりました。
急速な社内改革にいささかとまどっている毎日です。

今週はその関係で忙しく、いささか疲れたので今日は「何もしない・何も考えない日」と決め、掃除と洗濯を済ませて、街中の本屋に行きこんな本を買って来ました。

◎『ワキから見る能の世界』(安田登)
◎『カラヤンとフルトヴェングラー』(中山右介)
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# by maru33340 | 2007-03-17 11:52 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2007年 03月 15日

『自由訳 老子』(新井満)

「老子」は以前から好きでいろいろな人の訳で読んで、自分なりに楽しんでいます。
新井満さんの訳は、専門家から見ればいろいろ意見もあることと思いますが、素人が読んで素直に読めるという意味では、なかなか楽しめるものでした。

例えばこんな文章は今なお新鮮です。

「世の中の行いには
足し算と
引き算がある
足し算は、たやすいが
引き算は、案外むずかしい
新しいことを一つはじめるよりも
余分なことを一つ減らしなさい
有益なことを一つ始めるよりも
無益なことを一つ減らしなさい
意外に思われるかもしれないが
そうする方が、きっとうまくゆく」

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# by maru33340 | 2007-03-15 23:35 | お勧めの本 | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 11日

本日購入の本

今日の富山は、また冷え込み、時々みぞれがちらつきます。
久しぶりの休みなので午前中に掃除と洗濯を済ませて、ずっと行きたかった散髪に行けました。
午後からは市電に乗って街中の本屋へ。今日はこんな本を買って、いつもの富山エクセルホテルの喫茶店で眺めています。
◎『自由訳 老子』(新井満)
◎『私の家は山の向こう テレサ・テン十年目の真実』(有田芳生)
◎『日本数奇』(松岡正剛)
◎『二人道成寺』(近藤史恵)
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# by maru33340 | 2007-03-11 14:35 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)
2007年 03月 10日

「ハゲタカ」(第4回)を観る

今週月曜日に社内体制の改変の発表があり、今週は毎日仕事で遅くなり、ブログの更新が出来ませんでした。
いま私の会社も、外資による脅威を前に、営業利益率目標達成のため、急速な経営改革が進められています。
あまりに急速な改革に社内外から軋みが生じ始めており、これが「再生」のための生みの苦しみなのか、崩壊の予兆なのか、今はわかりませんが、「ハゲタカ」の行く末を観ながら、会社の行く末を考えたいと思います。

また「ハゲタカ」のラストに流れるテーマ曲の歌詞「富は問題にならぬ」はイギリスの作家エミリ・ブロンテの詩によるものですが、この詩は、父が入院した時に、母に、「元気になったら渡して。」と手渡した岩波文庫の『イギリス名詩選』に収められたものであったことに、何か符号のようなものを感じました。

イギリス名詩選
/ 岩波書店
ISBN : 400322731X
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# by maru33340 | 2007-03-10 22:45 | TV | Trackback | Comments(1)
2007年 03月 03日

「ハゲタカ」(第3回)を観る

企業買収をめぐるドラマ「ハゲタカ」第3回を観る。
午後3時からの、1・2回のダイジェストも観て、今、何よりも気になるドラマだ。
やはり、今回もすごい内容で、観客というよりも、自分自身がドラマの中に生きているようで、息も出来ないほど。
鷲津役の大森南朋は目に凄みがあり、これはやはり父親である麿赤児の目であると再認識する。
柴田恭平も苦悩する銀行マンであるこの役に相応しく、役者柴田恭平の可能性を認識した。
原作も読了し、こちらもとても面白いものだったが、ドラマは原作をしっかり踏まえながら、設定・人物を大胆に変更し、稀有なことだが、それに成功している。
4回目以降も目が離せない。
エンディングテーマ「富は問題にならぬ」も寓意として秀逸。



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# by maru33340 | 2007-03-03 23:16 | TV | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 03日

朽ちて行く日常、舞う花びら~マリア・ティーポ「ショパン・夜想曲選集」

1931年イタリア生まれのこのマリア・ティーポというピアニストのことは全く知りませんでしたが、レコード芸術2月号の新譜月評での紹介で興味を持ち、アマゾンで取り寄せてみました。

極めてゆっくりとしたテンポで弾かれる彼女の演奏は、まさに「ノクターン」という言葉そのもののように、物憂く儚げで、その醸し出す夢と寂寥感と美しさは、大変素晴らしいものでした。
(この寂寥感と美しさは、僕にはグールドの弾くブラームスの間奏曲に似ているように思われます。)

昨夜この夜想曲を聴きながら、岩波文庫の『読書という体験』に収められた田中優子さんのエッセイを読んでいたら、「芭蕉七部集」に触れて、
「朽ちて行く日常、そこに舞う花びら この取り合わせが、近世文学なのである」
とあり、まさにマリア・ティーポの夜想曲の寂寥感のもたらす「美」は、「朽ちて行く日常に舞う花びら」のような音楽であるなあ、と感じ入りました。

これからも折に触れて聴きかえすアルバムになりそうです。

ショパン:夜想曲(選集)
ティーポ(マリア) / / 東芝EMI
ISBN : B000JLSUQQ
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# by maru33340 | 2007-03-03 11:25 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 02日

『美の壷』(万華鏡)3月2日放送

いつも楽しみにしている『美の壷』。
今日3月2日の放送は「万華鏡」。
これは驚きました。
子供の頃のおもちゃの万華鏡しかしらなかった僕には、万華鏡がこんなに心ときめかす「美」の世界を持っていたとは・・・
全くの認識不足でした。
放送中、しばしその夢幻の世界に酔いました。
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# by maru33340 | 2007-03-02 22:43 | TV | Trackback | Comments(2)
2007年 03月 01日

『チボー家のジャック』(マルタン・デュ・ガール、山内義雄訳)

出張途中で父の訃報を聞き、葬儀を終えて、葉山~大阪~富山と移動し仕事に戻りましたが、やはり少し疲れが出てしまったようで、持病の扁桃腺が腫れ熱を出してしまいました。
期末の多忙時ですが、声も出なくなってしまい、今日は会社を休みました。

午前中は、ほとんど起き上がることも出来ませんでしたが、午後から、アマゾンで頼んでいた『チボー家のジャック』(マルタン・デュ・ガール、山内義雄訳)を横になりながら読み始めました。
『チボー家の人々』は父の愛読書で、僕も中学生ぐらいのときに、買ってもらった白水社の5巻本を読み始めましたが、途中で挫折したまま忘れていました。
父の逝去で、突然この本の事を思い出し、ジャックを中心にした抜粋版であるこの『チボー家のジャック』を頼んでいたのです。

今、第一部まで読み終えましたが、内容は全く忘れていました。
しかし、以前少し冗長に過ぎるなあと思っていたのが嘘のように面白く、山内義雄さんの少し古風な文章も懐かしく、物語の世界にどんどん引き込まれていきました。
これは、今更僕が言うのもおかしいのですが、大変な名作でした。

そして、夕方の光の中で、一人で部屋で『チボー家』を読みながら、
「本を読む事を通して、父の読書経験を(おそらく50年以上の時を隔てて)僕は追体験している。
この経験を通して、父は僕の中で生き続けている。
これからも、本を読む事を通して、父の心は生き続ける。」
という思いが突然浮かんできました。

突然の父の死をどうしても自分の中で受け入れられずもがいていた心に、少しだけ光が射してきたように感じられる瞬間でした。

チボー家のジャック(新装版)
マルタン・デュ・ガール / / 白水社
ISBN : 4560047766
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# by maru33340 | 2007-03-01 18:58 | お勧めの本 | Trackback | Comments(1)
2007年 02月 27日

何事もなく時は過ぎて・・・

期末の多忙時のため、父の葬儀の後、少し早めに仕事に戻り、今日から出社しました。

多くのメンバーからお悔やみの言葉をもらいましたが、それぞれの仕事に戻り、僕自身も明日の会議の資料の作成に追われて一日を過ごしましたが、ふと、「まだ父の逝去から4日しかたっていないのだな。」と思うと、どういうわけかとても複雑な心境になり、「こんなに早く何事もなかったかのように現実に戻ってしまっていいのだろうか。」という思いに、少し愕然としてしまいました。

日常や現実はとても大切なものであり、そこに戻らなければ生きていけないことは重々承知しながらも、自分自身が父の突然の逝去を受け入れられておらず、そんな思いをいだいたまま、何事もなかったかのように日々の生活に身をゆだねてしまっていていいのか、そう思うと、しばらく仕事を休んで、せめて自分自身が父の死を受け入れられるまで旅をするような時間が必要なのではないか、などと考えてしまいます。

もちろん会社から給料をもらっている身で、甘えているといわれればそれまでであり、誰もがそのような時を受け入れ、乗り越えているのだからとも思いますが、このまま時の過ぎ行くままに記憶が薄れていくことを許してしまっていいものか、わからなくなってしまいました・・・
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# by maru33340 | 2007-02-27 21:40 | Trackback | Comments(2)