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『一足早い冬の休みの朝、シューベルトを聴くこと』_f0061531_09155930.jpg

今日から冬季休暇。
一日早めに休みをもらったから少し特をしたような気分になる。

今日は終日家でゆるゆる過ごそうと、朝からシューベルトの交響曲を一番から順に聴き始めた。
(一日で彼の全交響曲を聴き通すつもりで)

演奏はカール・ベーム指揮ベルリン・フィルで。
ベームの音楽造りは、どっしりしたテンポと低音を重視した重厚な響きがいかにも「ドイツ・オーストリア音楽の王道です!」という感じで、ブロムシュテットの柔らかく春風駘蕩としたシューベルトともアーノンクールのキリリと引き締まった音楽とも違う味わい。

若いときはこうした音楽造りを「少し退屈かなあ」と思っていたけれど、こうして聴き比べてみると、その堂々とした構えの大きい立派な音楽もなかなか楽しいと思えてきます。
# by maru33340 | 2019-12-27 09:16 | 未分類 | Trackback | Comments(2)
『理知的で緻密な素晴らしいシューベルトを』_f0061531_09030477.jpg

通勤電車の中、ウォークマンでシューベルトの交響曲第五番を聴く。

演奏はアーノンクール指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で。

これはとても爽快な演奏だ。

先日聴いたブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンによる演奏は春風駘蕩とした天上の音楽のようだったけれど、アーノンクールによる演奏は、隅々までピントがくっきりあった写真作品のように鮮明だ。

弦から管楽器へ旋律が引き継がれていく所は、まるで一流のアスリート達によるリレーのパスのように鮮やかに決まる。

理知的でありながら堅苦しさはなく旋律がとても美しいのは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の弦の響きの柔らかさが良く活きているからだろうか。

アーノンクールの演奏で聴いていると、シューベルトの交響曲はとても論理的で緻密なそれでいて歌心に満ちたとても新鮮な音楽に思えてきて、随所に新しい発見があります。
# by maru33340 | 2019-12-26 09:03 | 未分類 | Trackback | Comments(2)

聖夜の音楽は

聖夜の音楽は_f0061531_19461956.jpg

昨日、午後休をもらいお茶の水のdisk unionに行き棚を眺めていて、ジョン・エリオット・ガーデイナーによるフォーレの《レクイエム》を見つけた。

ガーデイナーと言えばやはりバッハのイメージが強く、僕も《マタイ受難曲》や《クリスマス・オラトリオ》の演奏を愛聴しているけれど、ガーデイナーによるフランス音楽は聴いたことはなかった。

聖夜の夜聴き始めたガーデイナーによるフォーレの《レクイエム》はとても美しい演奏だった。
それは森の奥の人知れぬ教会でひっそり開かれる演奏会のような密やかな静けさに満ちた演奏で、聴いていると異界に連れ去られてしまいそうな気持ちになる。

このアルバムにはサン・サーンスの合唱曲も収めれていて、初めて聴くその曲もまた天上からの音楽のように清らかな音楽だった。

まさに聖夜の音楽でした。
# by maru33340 | 2019-12-25 19:46 | 未分類 | Trackback | Comments(5)
『クリスマス・イブの朝はシューベルト』_f0061531_08152629.jpg

クリスマス・イブに何を聴こうかと思い、はんきち君がブログにシューベルトの交響曲を聴いていると書いているのを読み「そうだシューベルトを聴こう」と思いたった。

演奏は、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンで。

曲は交響曲第五番。
僕はシューベルトの交響曲の中でも五番が大好きで一番聴く回数が多い。

シュターツカペレ・ドレスデンの響きは柔らかくふくよかで、ブロムシュテットはシューベルトの旋律を慈しむように歌わせていてとても気持ち良い。

この曲を聴いていると(子どもの頃に戻って)冬の夜に暖炉の前に集まって、お爺さんの語る遠い国の昔の物語を聞いているような穏やかな気持ちになります。
# by maru33340 | 2019-12-24 08:15 | 未分類 | Trackback | Comments(3)
村上春樹さん曰く、
「ときとして人には「失われた時期」があります。そこではいろんなものが失われていきます。たとえば時間とか、可能性とか…。でもそのときに失われたもののことを考えるのではなく、むしろそこで得たもののことを考えるのが大事なんじゃないかと僕は思います」

確かにその通りだと思います。

しかし、現政権下の7年で日本が失ったものの大きさを思うとため息が出る…

では僕らはここから何を得たのか?

もしかするとそれは
「今目の前で起こっていることを自分自身の目で見つめ、考え、発言し、行動しなければ我々は全てを失ってしまう」
という厳しい現実かも知れない。

そして、このことはまさにハンナ・アーレントが生涯をかけて言いたかったことかも知れません。


# by maru33340 | 2019-12-23 09:10 | 未分類 | Trackback | Comments(2)

音楽・本・映画などについての私的な感想


by maru33340
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