台風と寺山修司の言葉

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今日はまた強い台風が本州を縦断するという。

まだ外は明るい。

朝から「寺山修司展 ひとりぼっちのあなたに」のカタログを眺める。

薄手ながら資料もとても充実したカタログで見ごたえがある。

荒れ模様の天候だから尚更、寺山修司のこんな言葉が沁みます。

子供の頃、ぼくは
汽車の口真似が上手かった
ぼくは
世界の涯てが
自分自身の夢のなかにしかないことを
知っていたのだ
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# by maru33340 | 2018-09-30 09:32 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)

樹木希林という生き方

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今夜放送のNHKドキュメント『”樹木希林“を生きる』を見る。

最後の数本の映画に出演した樹木希林の姿を追ったドキュメントは淡々と進む。

樹木希林自身、その記録を残す意味があるのかと何度もディレクターに問いかける。

しかし、余命が残り少ないことを医者に告げられた彼女は、自身の全身に癌が転移した写真をカメラの前に見せ、
「人間として、こういう終わり方しかなかったんだわねっていうことで、いいんじなゃいかな」
と語る…

最後の映画のラストシーンで彼女の歌う
「命短し 恋せよ 乙女」
のフレーズに込められた深い思いがいつまでも心に残ります。
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# by maru33340 | 2018-09-26 21:02 | お勧めの本 | Trackback | Comments(6)

月夜の音楽

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今宵は十五夜。

雲の切れ間に見える満月が美しい。
肉眼ではクレーターまでくっきりと見えるけれど、スマホではこれくらいが限界かなあ…

月を眺めながら何を聴こうかと思って頭に浮かんだのは新ウィーン楽派の音楽。

ベルクのヴァイオリン協奏曲も良いけど「月に浮かれたピアノ」ではちょっとベタかなあ等と思い迷い、選んだのはヘルベルト・ケーゲル指揮による「ウェーベルン/管弦楽のための作品集」。

青白い月を思わせる冷たい音楽かと思いきや、有機的でうねりの強い情念に満ちた見知らぬウェーベルンの姿が立ち上がる。

まさに、妖しくもまたものぐるしい月夜の凄惨な(しかしまた美しさもある)事件の物語の現場に立ち合っているような心持ちになる音楽です。
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# by maru33340 | 2018-09-24 23:03 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)

本についての本を二冊、読みました

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秋は本が良く、読めるようです。

今日は本についての本を二冊、読みました。

一冊は『市場のことば、本の声』を書いた、宇田智子さんの本。

エッセイ集としては『市場のことば…』の方が面白いと思いますが『本屋になりたい』では、書店主としての宇田さんの日々が良くわかります。
この人の浮かれた所のない、淡々とした人生への処し方が、私にはとても興味深い。

もう一冊、藤谷治さんの『小説は君のためにある』については、本の帯に西加奈子さんが「藤谷さん以上に「小説」を面白く語れる人に、私は会ったことがないです。」と書いていて、その通りだと、私なんかも思います。
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# by maru33340 | 2018-09-23 20:32 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

市場の小さな古本屋

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先日友人がそのブログで紹介していた、沖縄・那覇の公設市場の向かいに日本一小さな古本屋「ウララ」を開店した宇田智子さんによるエッセイ集を読んだ。

とても面白かった。

背伸びしない平易な言葉で書かれながら、著者自身の誠実で嘘のない人柄がにじみ出るような文章が心地よく、一晩で読了してしまった。

本への愛情、日々を丁寧に生きる姿、沖縄の人々のおおらかな生き方…

読んでいるとこちらの心も少し伸び伸びとしてくるようです。
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# by maru33340 | 2018-09-23 07:52 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

この世界にベートーヴェンの弦楽四重奏曲があることに

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朝起きて曇天の空を眺めながら、この季節は例年ベートーヴェンの弦楽四重奏曲をまとめて聴く時期だったことを思い出した。

ベルリン弦楽四重奏団とメロス弦楽四重奏団によるベートーヴェンの弦楽四重奏全集は僕にはどちらも甲乙つけがたい愛聴盤で、今日はまずはズスケによるラズモフスキー・セットを聴き、続いてメロスによる同曲を聴き始める。

どちらも自然な歌心に溢れた美しい演奏で、聴いているといつの間にか自分の心の乱れが整ってくるような気がする。

晩秋に向かうこの時期はこの世界にベートーヴェンの弦楽四重奏曲があることの悦びをしみじみ感じる季節です。
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# by maru33340 | 2018-09-22 12:43 | お勧めの本 | Trackback | Comments(4)

朝霧の中で

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昨日。

朝起きて窓外を眺めれば、あたり一面真っ白な朝霧に覆われ、空にはうっすらと鱗雲が広がる。

秋分も近く、いよいよ本格的な秋の訪れるを感じる朝でした。

こんな日に聴きたくなるアルバムは、グレン・グールドによるバード、ギボンズの曲を収めたアルバム。

静かでメランコリックなルネサンス時代の音楽が心に沁みます。
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# by maru33340 | 2018-09-20 08:09 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

木喰上人に会いに甲斐まで

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先月、東京で河井寛次郎の展覧会を見に行き「いつか読むかも知れない」と思って柳宗悦の本『木喰(もくじき)上人』を入手した。

木喰は江戸時代後期の遊行僧で、生涯日本諸国を行脚し千体以上の仏像を残し、後年柳宗悦によって発見された。

半月程前、JR東海のイベント「さわやかウォーキング」で木喰の生家のある山梨県の身延町を訪ねるコースがあると知り「機会があれば行ってみたいけど掛川から電車で三時間はちょっと遠いなあ」と思っていた所、昨日の「日曜美術館」が木喰の特集で、いま身延町で彼の仏像を集めた展覧会があると知った。

「これはどうも木喰に呼ばれているようだ」と思いいたり「さわやかウォーキング特別快速」に乗り甲斐岩間という所まで来た。

幸いお天気にも恵まれ、気持ち良い青空の下をぶらぶら歩き、少し微笑んでいるような木喰の仏像を眺めていると心がゆるんでくるようです。
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# by maru33340 | 2018-09-17 13:45 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

秋のラフマニノフ

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春夏秋冬、どの季節が一番好きかと聞かれたら、僕は間違いなく「秋」と答える。

少し肌寒く、陽が短くなるこの季節は、淋しく切ないけれど、感覚が鋭敏になるようで、音楽を聴いても本を読んでも絵を見ても、その大切な部分が心の奥深い所にダイレクトに染み渡ってくるような気がする。

「切なさ」という感情に充たされる時間は、少しの痛みと甘さが入り交じりながら「今、自分が生きているのだ」と痛切に感じる時間だ。

少しひんやりと澄んだ空気、手をいれると冷たい透明な水。
自分の身体が鋭敏なレセプターとなりそれを受け入れる。

そんな季節にふさわしい音楽は数多くあるけれど、ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番はその中でも(いささか甘く感傷的でありながら)遠い世界への憧れと哀しみを感じさせてくれて秋という季節に良く似合う。

エレーヌ・グリモーによるこのアルバムの演奏は、知性的でありながら壮大で、それでいて秋の青空を見上げるような透明で甘美な儚い味わいもありとても美しい。
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# by maru33340 | 2018-09-16 06:15 | お勧めの本 | Trackback | Comments(3)

米澤穂信の小説にはまる

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少し前、NHKのドラマ『満願』が素晴らしくその原作を読んで、後れ馳せながら米澤穂信という書き手の力量に驚いた。

最近読了した一冊が『真実の10メートル手前』という短編集。

太刀洗万智というフリージャーナリストを主人公とした作品は、多彩な持ち味のミステリーでありながら、「報道とは何か」「真実とは何か」という問いかけも鋭く単なる謎解きを超えた深い読後感が残る。

同じ主人公による長編『王とサーカス』は2001年に実際に起きた王宮事件を背景とした壮大な物語で読みごたえがあった。

いやあ、米澤穂信という作家、ただ者ではありません。
しばらくこの人の作品を追いかけることになりそうです。
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# by maru33340 | 2018-09-15 11:05 | お勧めの本 | Trackback | Comments(2)

音楽・本・映画などについての私的な感想


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